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[第2回]心音マスターへの第一歩! 心尖拍動の診かたとⅠ音・Ⅱ音の正体を知ろう
Dr.いっしーの聴診レッスン
連載 石井大太
2026.05.08
前回は聴診器の選び方や当て方など聴診の基本をレクチャーしました。
第2回からは,心音にフォーカスして聴診の極意を学んでいきましょう! 今回は次の2つの質問の答えを考えてみてください。
それではポイントを整理しながら,心音マスターへの一歩を踏み出しましょう!
Q1.心尖拍動の診察での評価ポイントは?
A. ①最強点の場所,②拍動の範囲,③拍動の持続時間
聴診を始める前に,まずは心尖拍動の視診と触診を行いましょう。最初に視診,その次に触診という順番です。
心尖拍動は,正常では第5肋間の左鎖骨中線上~やや内側に確認でき,下記の特徴があります。
●若年の痩せた男性で確認しやすい
●30歳以上の健常者では確認できないことが多い
●左側臥位でよく確認できる
触診を行う際は,右手第2~3指の指腹を肋間に沿わせるように触れると拍動を感じやすいです。拍動をとらえたら,主に以下の3点を評価していきましょう。
①最強点の場所
心尖拍動の最強点が左鎖骨中線よりも外側に位置している場合は,左室が拡大している可能性が高いです。
②拍動の範囲
正常な心尖拍動は1肋間でしか触知できませんが,拍動が2肋間以上にわたって同じ強さで触知できる場合も左室が拡大している可能性があります。
③拍動の持続時間
30歳未満の方はぜひ自身の心尖拍動を触知してみてください。正常な心尖拍動が指先に触れるのは割と一瞬で,この感触をタッピングといいます。一方で,収縮期全体にわたってゆっくりと拍動が触知できる現象を「抬起的(たいきてき)心尖拍動」と呼び,左室肥大が示唆されます。こればかりは実際の拍動を触知してみないとわかりにくいと思いますが,可能な限り言葉で説明をすると,「指に吸い付くような」拍動です。
心尖拍動の診察をしたら,いよいよ心臓の聴診に進みましょう。
Q2.Ⅰ音,Ⅱ音はそれぞれどのようにして発生する?🔊
A. Ⅰ音は主に僧帽弁と三尖弁が閉鎖する音で,Ⅱ音は大動脈弁と肺動脈弁が閉鎖する音
Ⅰ音とⅡ音はどれ?
学生・研修医のレクチャーで心音を口まねしてもらうと大体「ドッ・クン,ドッ・クン」や「ドッ・ドン,ドッ・ドン」といった具合になります(私は「One・Two,One・Two」と口まねします)。
さて,Ⅰ音,Ⅱ音はそれぞれどちらに対応するでしょうか? ...
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石井 大太 (いしい・だいた)氏 聖マリアンナ医科大学総合診療内科
2019年聖マリアンナ医大卒。大船中央病院にて初期研修の後,浦添総合病院病院総合内科にて後期研修を修了。24年より現職。同大の専門教育科目である診断学シリーズで講義を担当し,動画コンテンツを活用した身体診察の教育に携わる。編書に『フィジカル大全ー読んで,見て,聴いて,身体診察を完全マスター』(医学書院)。
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