- HOME
- 医学界新聞プラス
- 医学界新聞プラス記事一覧
- 2025年
- 医学界新聞プラス [第5回]心因性非てんかん発作(PNES)の診断
医学界新聞プラス
[第5回]心因性非てんかん発作(PNES)の診断
『苦手な人もこれで安心! 4つのStepで考える てんかんの精神症状』より
連載 兼本 浩祐
2025.09.03
苦手な人もこれで安心! 4つのStepで考える てんかんの精神症状
てんかんのケアに携わっているものの,てんかんに伴う精神科的問題の対応に困っている脳神経内科・脳神経外科の先生方,そして,てんかんに伴う精神科的なケアを頼まれているけれども,てんかんのことがわからな くて困っている精神科の先生方に向けて執筆された書籍『苦手な人もこれで安心! 4つのStepで考える てんかんの精神症状』。
「医学界新聞プラス」では,本書の核となるてんかん診療に重要な4Stepの紹介とともに,具体的に4Stepをどう診療に生かしていくかを,全5回にわたってお届けします。
本節では,Step 0-4で予告したように,PNESがよく現れる典型的なセッティングをいくつか個別に示します。PNESに遭遇する状況を便宜的に3つのタイプに分類しました。①けいれん性PNES,②けいれんを伴わない転倒発作,③けいれんも転倒発作も伴わない意識障害です。
これらの分類は,次の3つの点で,臨床的に違いがあります。
・ビデオ脳波モニタリングやスマートフォンでの撮影によって「発作」の動画が得られるかどうか
・過剰な医療的介入のリスクが大きいかどうか
・診断の難易度が高いかどうか
ここに重要なただし書きとして付け加えておくべきなのは,PNESの可能性はMRI検査や血液検査を含め,ひと通りの身体的な除外診断を経た後で考えるべきであること,さらに下記のアドバイスは,主にてんかんとPNESを念頭に置いたものであって,非てんかん性の脳の疾患のきわめて広範な病態との鑑別は決して尽くされてはいないということです。
A けいれん性PNES
けいれん性PNESをてんかん発作と鑑別するためには,逆説的ですが,てんかんによる強直間代発作の定型的な順番,すなわち,①初期叫声,②強直期,③急速で小さな間代期,④ゆっくりとした大きな間代期,最後の⑤いびき様呼吸(図16A)という起承転結によく習熟しておくことがまずは最も役に立ちます。PNES発作では,こうしたステレオタイプな起承転結が発作のたびごとに再現されることはないからです(図16B,B')。てんかんの場合,患者によっては,④のゆっくりとした大きな間代期の後(図16A,A'の点線で丸く囲んだ部分)に,不規則にミオクロニーがバラバラっと起こることがあります。てんかんによる強直間代発作が始まる前に,意識がまだある状態で両側性のミオクロニー発作(若年ミオクロニーてんかん)やジャクソンマーチ(図16A')などのさまざまな運動症状が現れるバリエーションもあります。また,①や⑤は真のてんかん発作であっても全部がこの起承転結でそろわないことはしばしばあります。このようにさまざまの形のバリエーションが生じますが,強直間代発作の核となる ①~⑤の順序そのものは変わらないので,フルバージョンの①~⑤の一連の流れ,基本の起承転結に習熟しておけば,判別は難しくありません。

PNESの発作は,図16B'に示すように,1回の発作中にしばしば断続的に開始,終了,再発を繰り返します。てんかんによる発作でも,1回けいれんが終わったかと思うとまた始まってしまうということありますが,通常,1つひとつのエピソードにおいて①~⑤の起承転結が見て取れます。てんかんによる強直間代発作にはこうした特徴的な起承転結311)がみられるため,けいれん性PNESとてんかん発作の鑑別に筋電図検査が役に立つのではないかと考えられています。最近は在宅での発作をモニターするために,Apple Watchなどのウェアラブル端末を用いて発作時の筋電図を記録する試みが進められています。
1 立位で腕をブルブル揺する33, 54, 90)
このような症例では,両手を一定のリズムでブルブル震わせているのがしばしば観察されます。外からの声掛けには反応する場合もあれば反応しない場合もあり,腕振りの間にも反応性は変動します。眼は普通に瞬目をしながら開いたままのことも少なくありません。短い場合もありますが,十数分~数十分持続することもままあります。
Case 45
中等度の知的障害のある20代前半の男性。作業中に毎日何度も「てんかん発作」が起こるようになったと紹介されてきた。バルプロ酸とペランパネルが処方されていたが,効果はなかった。発作の持続時間は数分~1時間とまちまちであった,
発作の間,この男性は手をブルブルと震わせ続け,周りからの刺激にまったく反応しなかった。生活状況を詳しく聞くと,作業所で管理者が変わり,整理整頓などを厳しく指導され,注意を受けたのにきちんとそれが守れないことを𠮟責されるようになったことが分かった。私たちはその管理者に,何度も分かりやすく言わないと男性には分からないこと,現在のけいれんはおそらくストレスによるものであることを伝え,どのように支援していくとよいかについて話し合いがもたれた。その後,「てんかん発作」は次第に出なくなり,1ヵ月後には完全に消失し,抗てんかん薬も漸減されていき,中止された。
継続時間の長さと腕の震えが主要な症状で,反応性の喪失ないしは減弱が伴っている場合がある,という字面だけみると,ミオクロニー発作重積状態あるいはミオクロニー欠神発作重積状態が鑑別診断の候補となることになります。若年ミオクロニーてんかんのミオクロニー発作重積は,処方された抗てんかん薬を飲み忘れた場合や極端な寝不足があった場合などに,ミオクロニー発作が数十分~数時間にわたって何度も群発して起こってしまう状態で,通常は意識は保たれています。しかし,この場合,1つひとつのミオクロニー発作の持続時間は,通常1秒を超えることはなく,ばらばらに途切れており,また起こり方も振戦様ではなく不規則です。さらにこうした群発時には,発作後,一瞬脱力が起こり,腰砕けになることがあります。いずれにしても見たことがあるとPNESの場合とは随分症状が違うことがわかります。
環状20番染色体症候群では,変動する意識状態の下でミオクロニー発作が1時間以上も継続することがあります。しかし,この場合,発作は年余にわたって毎日繰り返されるとともに,一瞬のしかめ面のような他の運動要素も併発する点が臨床上も大きく違いますし,毎日長時間発作症状が出現するため,発作脳波同時記録によって,PNESの鑑別は即座に行うことができます。
震えは片側の場合もあります。しかし,ジャクソンマーチや焦点運動発作とは異なり,基本的には関節運動の屈曲・伸展ともに筋肉が緊張する振戦様運動であり,持続時間はてんかんによる発作よりも長い傾向があります。単麻痺や片麻痺はしばしばその後に起こりますが,トッドの麻痺よりも通常ははるかに長く持続することが多く,震えに麻痺が先行することも珍しくありません。
Case 46
20歳の女性。両手の震えが発作性に毎月出現するようになり,てんかんではないかということで近医にてレベチラセタム1,000 mgが開始された。半年後,原因不明の右片麻痺のため入院したが,画像検査や血液検査では異常は認められなかった。入院1ヵ月後,意識障害を伴わない右手のピクピクが新たに出現した。レベチラセタムを3,000 mgに増量し,カルバマゼピンとペランパネルも新たに追加されたが,「発作」は回数と強度を増し,ついには意識障害を伴う全身のけいれんが発作性に出現するようになった。けいれんは抗てんかん薬にまったく反応しないために,ミダゾラムで麻酔をかけられ,挿管となった。しかし,ミダゾラムを減量し,抜管を試みるたびに全身のけいれんが再燃するため,1週間後,当院に移送されてきた。けいれんの性状は,振戦様で,起承転結を伴わない震えが断続的に何十分も続いており,てんかんによるけいれんとは異なっていることが強く疑われた。発作脳波同時記録でもてんかん放電は発作時にも出ていないことが確認された。てんかん発作ではないことを患者,家族に告知した上で,投与されている抗てんかん薬をすべて中止したところ,「発作」は再燃せず,1週間後には投薬なしで退院となった。
2 転倒せずに頭を左右に振る21, 33)
発作時に頭を左右に振ることは,特に反応性が保たれている状態で起こる場合には,非てんかん性の可能性の有力な傍証の1つとなります。これは,患者が直立しているか坐位のときに起こりやすい症状です。原則的に,てんかんにおける頭部の運動は,けいれん性の場合には,強直性でも間代性でもどちらか一方への向反という形を取ります[向反発作]。同じ方向への強直または間代性の回旋が起こった後で,意識が減損している場合には,逆側への回旋が引き続くことはありますが,てんかん発作では一側から逆側へ「いやいや」をするような交互の回旋を繰り返すことはほとんどありません。
頭を左右に振る横方向の動きとは対照的に,うなずくような縦方向の動きはてんかんの症状である場合があります。たとえば,原発性読書てんかんでの運動徴候は,意識保持下で顎のカクカクから発作が始まるのが典型的です19)。
3 転倒後のピクつき
典型例では転倒後,ピクつきが断続的に起こりますが[図16B'],関節運動を伴うかどうか,身体のどの部位がピクつくかはかなりランダムに分布し,順序や組み合わせがしばしば解剖学的には説明できないことがあります。全身がけいれんすることもありますが,個々の上肢や下肢がバラバラにけいれんすることもあります。
発作の初発症状が転倒であり,患者が立位から強直(手足をつっぱる)や間代(ガクガクけいれんする)を伴わずに倒れる場合,PNESを疑う前に失神発作を除外しなければなりません176)。失神発作では,倒れた後数秒以内に一過性のけいれんがしばしば出現します。しかし,PNESのように分単位以上にわたってけいれんが続くことはありません。転倒後のピクつきという形を取るPNESは,しばしばてんかんによる強直間代発作と誤診され,抗てんかん薬を投与されますが,強直間代発作の起承転結と合致しない場合,失神発作およびPNESの除外診断が,抗てんかん薬の投与前に必須です。
4 全身または身体の一部の硬直
これはけいれん性PNESでは比較的頻度の低いタイプですが,鑑別診断の難易度は格段に高く,目視だけでPNESを強く疑うことは困難です。四肢のいずれかの強直タイプのけいれんが5分以上続く場合,PNESは鑑別診断の候補となります。固まった手の形が指差し,ジャンケンのパー,グーの形をしている場合には,PNESを考える1つの傍証になる場合があるという報告があります。しかし,観察された症状が既存のてんかん発作に当てはまらない場合でも,最近までは知られていなかったfaciobrachial dystonic seizureのように,大脳基底核や他の皮質下領域に由来する自分の知らない不随意運動の可能性があることも念頭に置いておくほうがよいでしょう。
先ほど紹介した筋電図を利用した在宅での記録が可能となった場合には,けいれんを伴うてんかん発作がそれぞれに対応する特異的な筋電図パターンを示す可能性が報告されているので28),今後鑑別に役立つ可能性もあります。
文献
19)Atassi M. [Reading epilepsy]. Fortschr Neurol Psychiatr 1983;51:69-75
21)Avbersek A, Sisodiya S. Does the primary literature provide support for clinical signs used to distinguish psychogenic nonepileptic seizures from epileptic seizures? J Neurol Neurosurg Psychiatry 2010;81:719-725
33)Bianchi E, Erba G, Beghi E, et al. Self-reporting versus clinical scrutiny:The value of adding questionnaires to the routine evaluation of seizure disorders. An exploratory study on the differential diagnosis between epilepsy and psychogenic nonepileptic seizures. Epilepsy Behav 2019;90:191-196
54)Chung SS, Gerber P, Kirlin KA. Ictal eye closure is a reliable indicator for psychogenic nonepileptic seizures. Neurology 2006;66:1730-1731
90)Gates JR, Ramani V, Whalen S, et al. Ictal characteristics of pseudoseizures. Arch Neurol 1985;42:1183-1187
176)Lempert T, Bauer M, Schmidt D. Syncope:a videometric analysis of 56 episodes of transient cerebral hypoxia. Ann Neurol 1994;36:233-237
向反発作:向反発作(versive seizure)とは,頭部が左右どちらか一方に向く発作である。運動前野への刺激は主に対側への頭部の回転を生じるが,側頭葉,前頭葉,後頭葉など多くの皮質領域への刺激でも向反運動が生じる場合がある。焦点意識減損発作(FIAS)の最中の向反運動に関しては,けいれん性の強制的な向反運動は対側起始の発作放電によって引き起こされる確率が高く,自動症による非強制的な向反運動は同側の脳の活性化によって引き起こされる確率が高いという報告がある。
Godoy J, et al(1990)[PMID:2300252]
Usui N, et al(2011)[PMID:21885252]
Mercan M, et al(2015)[PMID:25769674]
Rémi J, et al(2011)[PMID:21627643]
faciobrachial dystonic seizure:顔面および腕が同時に瞬時に収縮するのが特徴で,短時間の間に群発し,連日起こる。強直性筋収縮の分布は,代表的な症例では顔面下部と同側の腕に及ぶ。発作時にもてんかん様放電は脳波上検出されない。意識は完全に保たれている。
Schmerler DA, et al(2016)[PMID:26857958]
筋電図検査:骨格筋から発生する電気的活動を評価・記録するために用いられる技術である。医学的診断ツールとしては,主に神経伝導速度の検査と組み合わせて神経筋疾患の同定に用いられる。筋電図検査には表面筋電図と針筋電図の2種類がある。前者は侵襲性が低いのが長所であるが,個々の筋肉の正確な評価は後者の方法でしかできない。脳波検査では,骨格筋の活動電位が筋電図として混入するアーチファクトがよくみられる。
ミオクロニー発作重積:国際分類においてミオクロニー発作重積(myoclonic status epilepticus)は,関節運動を伴う粗大な運動症状が「前景に出ている」ために非けいれん性てんかん重積(NCSE)ではなく,けいれん性の重積状態に分類されている。その背景にある主要な病態は,この用語の生みの親であるアンリ・ガストー(Henri Gastaut)のもともとの考えでは無酸素脳症などの重篤な脳の疾患において出現するミオクロニーの重積が念頭に置かれていたが,現行の分類ではここに若年ミオクロニーてんかんの断薬の際に観察されるようなミオクロニーの群発も含まれてしまっている。他方で昏迷状態を呈し眼瞼や上肢の微細なミオクロニーを伴うような若年ミオクロニーてんかんの事例は,その運動症状が「前景に出」てはいないと判断され,ミオクロニー欠神発作重積状態(myoclonic absence status epilepticus)としてNCSEに含まれている。しかしその程度の軽微なミオクロニーは,欠神発作重積であってもしばしば伴うことはよく知られており,そうなると症候的に両者を区別する意味がよく理解できなくなる。つまりかなり問題含みの用語であることは間違いない。
Larch J, et al(2009)[PMID:20045780]
Shorvon S, et al(2005)[PMID:16302878]
Gélisse P, et al(2015)[PMID:25644293]
環状20番染色体症候群:20番染色体の末端同士がくっついてしまい環状となってしまった染色体異常を持つ人において連日1~2時間の非けいれん性てんかん重積(NCSE)が起こる特徴的な症候群。重症例では,ミオクロニーが目立つミオクロニー発作重積を呈する場合もある。脳波は定型的な棘徐波ではなく,徐波の連続に不規則に棘波が混入するような多型性の異常が対応する。20番染色体はキメラ状態となっておりその割合は症例により,環状20番染色体の割合が多いほど,知的障害や行動異常などが発作間欠期にも出現するようになる。割合が少ない場合には発作間欠期の知的障害や行動障害は目立たない。
Inoue Y, et al(1997)[PMID:9217679]
原発性読書てんかん:反射性てんかんの一種である。短時間の顎のけいれんを主徴とする発作は,基本的には読書によって誘発される。顎のけいれんが出現しているのを無視してそのまま読書を続けると,顎のけいれんから全身の強直間代発作に進展することがある。脳波には,優位半球の側頭-頭頂に最大振幅を持つ両側性同期放電が記録されることがある。バルプロ酸が一般的には有効であるとされる。一部の家系では,不完全浸透の常染色体優性遺伝が原因として提唱されている。読書てんかんには,発作性失読が読書によって誘発される別のタイプもある。このタイプにはナトリウムチャネル遮断薬が効果を示す。
Wolf P:Reading epilepsy. In:Roger J, et al(eds):Epileptic Syndromes in Infancy, Childhood, and Adolescence, 2nd ed. John Libbey, 1992, pp281-298
Osei-Lah AD, et al(2010)[PMID:21175609]
苦手な人もこれで安心! 4つのStepで考える てんかんの精神症状
兼本先生、てんかんの精神症状ってどう対処したらいいんですか?
「てんかんの精神症状」、モヤモヤしたままにしていませんか? 4つのStepで、てんかんの精神症状をやさしく、わかりやすく解説! さらに著者の豊富な経験に基づく52のCaseを1つ1つ理解することで、これまで見えなかった患者さんの状況がグッとクリアに。「精神症状はよくわからない」とお悩みの脳神経内科の先生も、「てんかんは苦手」とお困りの精神科の先生も、この一冊で診療の幅がきっと広がります。
本書は、2023年7月にKindle Direct Publishingで自己出版された“Coping with PSYCHIATRIC ISSUES in Patients with Epilepsy”を著者自ら翻訳し、加筆修正を行った日本語版です。
目次はこちらから
タグキーワード
いま話題の記事
-
医学界新聞プラス
[第1回]心エコーレポートの見方をざっくり教えてください
『循環器病棟の業務が全然わからないので、うし先生に聞いてみた。』より連載 2024.04.26
-
発達障害の特性がある学生・新人をサポートし,共に働く教育づくり
川上 ちひろ氏に聞くインタビュー 2025.08.12
-
医学界新聞プラス
[第1回]ビタミンB1は救急外来でいつ,誰に,どれだけ投与するのか?
『救急外来,ここだけの話』より連載 2021.06.25
-
医学界新聞プラス
[第3回]冠動脈造影でLADとLCX の区別がつきません……
『医学界新聞プラス 循環器病棟の業務が全然わからないので、うし先生に聞いてみた。』より連載 2024.05.10
-
医学界新聞プラス
[第1回]PPI(プロトンポンプ阻害薬)の副作用で下痢が発現する理由は? 機序は?
『医薬品情報のひきだし』より連載 2022.07.29
最新の記事
-
適切な「行動指導」で意欲は後からついてくる
学生・新人世代との円滑なコミュニケーションに向けて対談・座談会 2025.08.12
-
対談・座談会 2025.08.12
-
対談・座談会 2025.08.12
-
発達障害の特性がある学生・新人をサポートし,共に働く教育づくり
川上 ちひろ氏に聞くインタビュー 2025.08.12
-
インタビュー 2025.08.12
開く
医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。