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★1の向こう側

連載 寺田哲

2026.06.29

前回,私は★1の口コミを構成する期待ズレ型,結果失望型を扱った。そこに共通していたのは,単純な“悪意”というより,むしろ「思っていたものと違った」という失望である。だが,★1の口コミの中にはもう少し性質の異なるものがある。今回は後編として,攻撃・操作型と専門性誤認型について考えたい。

攻撃・操作型――評価より印象操作が前に出る

低評価の中には,診療体験の共有というより,「医療機関の印象を下げること」を目的としているように見える文章がある。この型で特徴的なのは,口コミの内容に具体的経過が乏しいことである。どんな症状だったのか,何を説明されたのか,何が問題だったのかが見えない。その代わり,「最悪だった」「怖かった」「怪しい」「信用できない」「行かないほうがいい」といった強い印象語だけが並ぶ。

もちろん,実際に強い不快体験があった可能性もある。ただ,少なくともそこでは,何が起こったかより,口コミを読む人にどういう印象を与えたいかが中心になっている。ここで重要なのは,医療者がこの型を過剰に分析しすぎないことだ。真面目な医療者ほど口コミに書かれた言葉を真正面から受け止め,自分に何が足りなかったのか,どこを改善すべきか,何がそこまで傷つけたのかを必死に考えてしまう。

けれども先ほど記したように,攻撃・操作型に分類される口コミには,改善可能な情報がほとんど含まれていない。すると,書き込まれた側である医療者だけがコメントの意味を探し続けてしまい,どんどん意味を増幅させてしまうのだ。これはかなり精神を消耗する。

この型の口コミを見ると,医療者はつい反論したくなる。

「事実と違う」「誤解されている」「そこまで言われる筋合いはない」――。

しかし,押さえておくべきなのは,口コミ欄は議論の場ではないということ。書き込み側は感情を込めて自由に投稿できる一方,医療機関側は守秘義務を負ったまま,限られた形式でしか返答できないからだ。つまり最初から,公平な会話は成立しない。

口コミ返信で重要なのは,相手を論破することではない。返信を読む最大の読者は,未来の患者だからである。ここを見失うと,医療機関の返信はすぐに自己弁護になり,第三者の読者には,“患者と戦っている”ように見えてしまう。だか...

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みしま痛み&リハビリクリニック 院長/医療社団法人PARC 理事長

2008年獨協医大卒。同大越谷病院(現・同大埼玉医療センター)で初期研修,麻酔科後期研修を修了。NTT東日本関東病院を経て,17年静岡リウマチ整形リハビリ病院麻酔科ペインクリニック科長。19年JCHO三島総合病院麻酔科(ペインクリニック)科長に就任する。臨床と並行して20年には株式会社OCD(22年より株式会社mediverse OCD)設立。23年にみしま痛み&リハビリクリニックを開設し現職。ペインクリニック領域を中心に臨床を行い,患者と向き合う日常の中で評価や満足度が医療者の思考に与える影響について継続的に考察している。