書店イベント・メディア紹介

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2024.06.19

 弊社の《シリーズ ケアをひらく》は、2000年に発行された『ケア学』からはじまりました。

 2019年には第73回毎日出版文化賞を受賞し、医療者だけでなく、多くの方に評価をいただいているシリーズです。

シリーズ ケアをひらく | シリーズ商品 | 医学書院 「科学性」「専門性」「主体性」といったことばだけでは語りきれない地点から≪ケア≫の世界を探ります。 www.igaku-shoin.co.jp

 そんな《シリーズ ケアをひらく》から、今年6月に『安全に狂う方法――アディクションから摑みとったこと』が上梓されました。すでにSNSなどで多くの反響をいただいています。

 著者の赤坂真理氏は『東京プリズン』(河出書房新社)、『蝶の皮膚の下』(河出書房新社)、『愛と暴力の戦後とその後』(講談社)などで知られる作家。本書で氏は、自身の抱くあらゆる生きづらさの底にアディクションを発見するが、「アディクション=依存症」ではないと言います。それは物との恋愛であり、思考への固着なのだと。

関連リンクの表示
安全に狂う方法 | 書籍詳細 | 書籍 | 医学書院 www.igaku-shoin.co.jp

 

 今回は、そんな本書のイベントをまとめます(随時更新予定)。

書店イベント

2024年6月19日(水)開催
「小さく死んで生き延びるために」
赤坂真理氏×松本俊彦氏トークイベント

※※ 本イベントは終了いたしましたが、アーカイブ視聴チケットを販売中です ※※

詳細はこちらをご覧ください。
申込期間:2024年6月23日(日) 0:00 ~ 2024年7月31日(水) 23:59

 

 オフライン(代官山 蔦屋書店;東京都渋谷区)とオンラインの同時開催イベントです(19:30~21:00)。以下、イベントの概要です。

アディクション(依存症)は、その人にとっては最初に傷を覆う方法だった。過酷な世界との間に置かれた緩衝帯なのだ。あるいはアディクションとは他力を使った解離かもしれない。目の前の時間を消してくれ、ここではないところにすぐ行けるのだから。アディクト(依存症者)たちはこうやって、小さく死んで生き延びてきた――。

新著『安全に狂う方法』で自らの半生を顧みて、そこに強烈なアディクト傾向を発見した作家が、アディクトよりアディクトらしいといわれる精神科医と語り合う。「ダメ。ゼッタイ。」を排し、きれいごとでない「ハーム・リダクション」を探る夜。

(DAIKANYAMA T-SITE ウェブサイトより)

 お申込み方法などイベント詳細につきましては、下記ウェブサイトをご覧ください。

【イベント&オンライン配信(Zoom)】シリーズケアをひらく『安全に狂う方法』(医学書院)刊行記念 赤坂真理×松本俊彦トークイベント「小さく死んで生き延びるために」 store.tsite.jp

 

 同じ代官山 蔦屋書店様にて、その次週(6月25日)には《シリーズ ケアをひらく》の『あらゆることは今起こる』のトークイベントもあります! 併せてぜひチェックしてみてくださいね。

書店イベント・メディア紹介 『あらゆることは今起こる《シリーズ ケアをひらく》』関連 | 医学書院Column www.igaku-shoin.co.jp

2024年7月29日(月)開催
「“本気のごっこ”でしか助からない」
赤坂真理氏×横道誠氏×白石正明氏トークイベント

※※ 本イベントは終了いたしましたが、アーカイブ視聴チケットを販売中です ※※

詳細はこちらをご覧ください。
視聴可能期間:2024年7月30日(火) 0:00 ~ 2024年8月30日(火) 23:59

 

 オフライン(本屋B&B;東京都世田谷区)とオンラインの同時開催イベントです(19:00~21:00)。以下、イベントの概要です。

2024年6月、作家・赤坂真理さんの新刊『安全に狂う方法――アディクションから摑みとったこと』(医学書院)が発売されました。
「シリーズ ケアをひらく」45冊目となる本作は、人を殺すか自殺するしかないと思いつめた著者に女性セラピスト(実は瞑想者)が言った言葉の「あなたには、安全に狂う必要が、あります」がタイトルとなっています。

あらゆる生きづらさの底に「執着」を発見する著者がたどり着いたのは、アディクション(≒依存症)とは、 まずは思考において起きる固着であり、その元には欠落感がある。 という解釈です。こうして愛と思考とアディクションをめぐる感動の旅路が始まりました。

本書の刊行を記念し、著者の赤坂真理さんと、赤坂さんが「こんな書き方ができるんだ」 と驚愕した『みんな水の中』の横道誠さん、両書を担当した「シリーズ ケアをひらく」編集者の白石正明さんの3名が下北沢に集います。

赤坂真理さんより
《“本気のごっこ”でしか助からない》 というのは、わたしが横道さんの自助グループのあり方の「演劇性」に感じることであり、べてるの家や、オープンダイアローグにも感じることです。
べてるの家とかオープンダイアローグは、大の大人が本気のごっこをしている感じがする。
それでなぜ、どこでも治らなかった人がうっかり治っちゃうのか!?
そのことを、稀代の論客であり当事者であり自分救命(究明)実践者で、わたしが敬愛してやまない文学者である横道誠さんと語ってみたい!そしてそのことによって、世に光明をもたらしたい!

(本屋B&B ウェブサイトより)

 お申込み方法などイベント詳細につきましては、下記ウェブサイトをご覧ください。

赤坂真理×横道誠×白石正明「“本気のごっこ”でしか助からない」『安全に狂う方法』(医学書院)刊行記念 bb240729a.peatix.com

2024年11月10日(日)開催
「平川克美 著者と語る」第二十九回
赤坂真理氏×平川克美氏トークイベント

 

 オフライン(隣町珈琲;東京都品川区)とオンラインの同時開催イベントです(19:00~21:00)。以下、イベントの概要です。

隣町珈琲ブックレビュー対談 平川克美「著者と語る」第29弾開催!

今回は『安全に狂う方法 アディクションから掴みとったこと』(医学書院)の著者 作家の赤坂真理さんをお招きします。

誰しも、あることが頭から離れず、何かを実行せずにはおれず、その実行によって新たな悩みが生まれる、という「アディクション」(何かに強迫的にとらわれている状態)の性質を持ち合わせています。

それは人によって、恋愛、嫌悪、セックス、アルコール、物欲などなど様々な形で現れますが、赤坂さんは全てのアディクションは対象との恋愛であり、思考への固着であり、その元には欠落感があるのだと言われます。

そして、「すべての想念はエネルギーであるから、違うかたちに変換可能である」とも言い、そこから救い出す方途としても本書を書かれました。

人間の心のメカニズムに深く関わる、このアディクションとは一体なんなのでしょうか?また現代の資本主義社会とアディクションとの関係とは?…自らもアディクション的傾向を持つ(?)平川克美がじっくり伺います。

ぜひ皆様のお越しをお待ちしております!

(peatixイベント詳細ページより)

 お申込み方法などイベント詳細につきましては、下記ウェブサイトをご覧ください。

【隣町珈琲ブックレビュー対談】「平川克美 著者と語る」 第二十九回 ゲスト 赤坂真理(作家) peatix.com

 

 以上の情報は、2024年10月25日(金)時点の最新のものになります。随時更新予定です。興味がある方はぜひ参加をご検討ください!

対談のお相手のご著書等を紹介

 松本俊彦氏は、今年1月に発行された『標準精神医学 第9版』の「第18章 物質関連症及び嗜癖症群」をご執筆。医学生向けの教科書シリーズの1冊ですが、精神医学について最新の知見に基づいて体系的に書かれており、この領域をオーバービューするのに最適な1冊です。

標準精神医学 第9版 | 書籍詳細 | 書籍 | 医学書院 精神医学のスタンダードテキスト,DSM-5-TRの用語に準拠し改訂 www.igaku-shoin.co.jp

 

 また、弊社より毎月発行している医療者向けの新聞メディア「医学界新聞」でもインタビュー記事を掲載しています。イベント参加前にぜひご一読ください!

シリーズ この先生に会いたい!! 松本 俊彦氏に聞く 依存症に潜む苦痛と向き合う | 医学書院 www.igaku-shoin.co.jp
シリーズ この先生に会いたい!! 松本 俊彦氏に聞く 依存症に潜む苦痛と向き合う | 医学書院 www.igaku-shoin.co.jp

 

 横道 誠氏による、同じく《シリーズ ケアをひらく》の『みんな水の中――「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』も好評発売中です。

みんな水の中 | 書籍詳細 | 書籍 | 医学書院 脳の多様性とはこのことか! www.igaku-shoin.co.jp

 

 多数の著作を出している平川克美氏は弊社からも『俺に似たひと』も執筆しております。

俺に似たひと | 書籍詳細 | 書籍 | 医学書院 親父を、介護してみた。 www.igaku-shoin.co.jp

メディア紹介

2024年6月27日 / 28日 / 30日 Addiction Report(全3回)

「回復」に殺されないために アディクションの手段を持たない作家の赤坂真理さんが探す「安全に狂う方法」 2024年6月27日公開(第1回) addiction.report
人生を諦めていないのがアディクト 「依存は『切ない努力』なのだと理解してほしい」 2024年6月28日公開(第2回) addiction.report
必要なのは、身体を使うこと、他者との関わり 2024年6月30日公開(第3回) addiction.report

「依存症者」はだらしないとか、ダメ人間だとか、世間が持つイメージというのは、ことごとく違っています。……私がアディクトを好きなのは、彼らが弱さでつながっているからです。

アディクションは人類最古のトラブルだと思うのです。恋でも愛でもいいですが、何かに囚われる。……書き終えて自分自身楽になりました。なんであんなに悩んでいたのかなと。

わたしは、自分と似た心の動きを、犯罪者の手記に見つけることになります。中でも「黒子のバスケ」脅迫事件の渡邊博史受刑者は、途中まで自分かと思ったくらい。

著者(赤坂真理)インタビュー

2024年7月28日 北海道新聞 <書評>

「固着」した心 救う道は www.hokkaido-np.co.jp

自殺の回避のために、「時間をかけて死にながら、生きる」「小さく死んで生き延びる」といった逆説的な方法を提示して、生きる意味をつつましくも毅然と説いた。

評者:伊古田俊夫(脳神経外科医)

2024年7月29日 AERA2024年8月5日号 <書評>

目の前の時間を消したいと思うことは、私にも覚えのある事だった。指で時計の針を押し進めるように、この時間から逃れたいと思うことがよくある。私の場合は、それをタバコや睡眠に引き渡す。……〈アディクションとは、死にながら生きる、そんな複雑な方法だ〉と著者は言う。

評者:伊藤亜和(文筆業・モデル)

2024年8月23日 週刊読書人<書評>

二人がパフォーマンス・アートの舞台で共演し、「安全に」狂いながらトラウマを癒し崩してゆくさまは、読み所の一つである。

評者:中森弘樹(社会学者)