納得するまで診断を突き詰めているか(『魁!! 診断塾』発刊記念 東京GIMカンファレンス特別編より)
2017.12.04
納得するまで診断を突き詰めているか
『魁!! 診断塾』発刊記念 東京GIMカンファレンス特別編
東京近郊で毎月開催されている症例検討会「東京GIMカンファレンス」が10月29日,医学書院(東京都文京区)にて開催された。同カンファレンスは2012年10月にスタートした臨床推論を中心とするカンファレンスで,佐田竜一氏(亀田総合病院),綿貫聡氏(都立多摩総合医療センター),志水太郎氏(獨協医大),石金正裕氏,忽那賢志氏(いずれも国立国際医療研究センター)の5人をコアメンバーに,参加者を交えた症例検討の場となってきた。
今回は,同カンファレンスの症例検討を題材に,『medicina』誌に掲載された連載(2014年4月から2年間)をもとにした書籍『魁!! 診断塾』(医学書院)の発刊記念を兼ねた特別編。当日は若手医師を中心に,看護師や薬剤師など60人の参加者を集め,3時間の症例検討を繰り広げた。
左から綿貫氏,志水氏,佐田氏,石金氏,忽那氏 |
参加者同士で臨床推論を語り合い,考え方を共有する
はじめに,佐田氏と綿貫氏を司会に,残る3氏が順番に症例検討を行った。まず,石金氏が嚥下性肺炎と敗血症性ショックを来した70代男性の例を提示した。血液培養から分離されたCapnocytophaga granulosa(C. granulosa)株は国際的遺伝子情報データベースに未登録で,新知見にも貢献した症例であったという。一般的にCapnocytophaga属は人畜共通感染症でヒト由来の感染症の報告は極めて限られているが,特徴的なグラム染色像から診断を突き詰める努力の重要性を示した他,血液培養を延長して...
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