医学界新聞

寄稿

2017.08.21



【特集】

新専門医制度の開始に向けて


 2018年4月の新専門医制度スタートに向けて,専攻医登録を10月に開始する意向が日本専門医機構から示された。厚労省や都道府県協議会での議論がまだ残るものの,研修医の立場としては万全の準備を整えておきたいところだ。本紙では,当該の2年目研修医に向けて,応募フローに基づく注意点や,昨年までの議論からの変更点,現在検討中の事項について解説する(関連インタビュー)。


 新専門医制度は,19の基本領域で構成される「基本領域専門医」と,基本領域専門医の取得後に選択できる「サブスペシャルティ領域専門医」の二段階制となる(図1)。これまでの専門医制度は各学会が独自に運用していたが,新制度下では中立的な第三者機関(日本専門医機構)によって,専門医の認定と研修プログラムの評価・認定が統一的に行われるようになる。

図1 新専門医制度の基本設計
(註:上記サブスペシャルティ領域は現時点で連動研修を含め承認されているもの。今後追加・変更の可能性がある)

 原則として研修はプログラム制で,年次ごとに定められたプログラムに則って研修を行う1, 2)。研修先は基幹施設と1つ以上の連携施設病院からなるため,基本的には複数の病院で研修を行うことになる。

まずは専攻医登録,応募は1プログラムに限定

 研修プログラムの応募フローは図2のとおり。以下,各Stepにおける留意点を解説する。

図2 研修プログラム応募フロー
(註:日程は大幅な変更があり得る。日本専門医機構のWebサイトを適時確認のこと)

Step①プログラム閲覧
 研修プログラムは,総合診療専門医は日本専門医機構,他18基本領域は各学会のWebサイトでの掲載となる見込み。開示は各学会が行うプログラムの一次審査後を予定している。時期は領域によって異なると予想されるため,希望する領域(学会)のWebサイトをチェックしたい。公開次第,希望プログラムのリストアップを開始し,見学スケジュールの調整を始めたい。

Step②専攻医登録
 研修プログラムに応募するためには,まず専攻医登録をする必要がある。登録開始は,日本専門医機構によるプログラムの二次審査後の10月1日を予定。専攻医登録も,総合診療専門医は日本専門医機構,他18基本領域は各学会のWebサイトから行う。入力事項は,在籍中の臨床研修プログラムや医籍登録番号,連絡先メールアドレスなど。
 専攻医募集は年次ごとに行われるため,登録期間を過ぎると翌年までは応募できないので留意してほしい。

Step③一次登録に応募
 総合診療専門医は日本専

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