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取材記事

2026.06.25

下村先生写真アップ.JPG
●写真 会長を務めた下村伊一郎氏

第69回日本糖尿病学会年次学術集会(会長=大阪大学・下村伊一郎氏)が5月21~23日,「IMAGINE いのち輝く 糖尿病の医療・医学を共に目指して」をテーマに,大阪国際会議場,他(大阪市)で開催された。

本稿では,基礎研究から臨床応用への架け橋となる最新の知見や,糖尿病治療の発展に向けた展望が共有されたシンポジウム24「日本の糖尿病研究の未来 (1)―― Meet the Stars」(座長=徳島大学・井上啓氏,東京科学大学・山田哲也氏)の模様を報告する。

◆予測を超えて進む代謝学・糖尿病学研究
初めに登壇した香川大学の岩部美紀氏は,アディポネクチン受容体(AdipoR1/R2)研究の歩みを振り返った。アディポネクチンがインスリン抵抗性を改善するメカニズム1)を解説した上で,同受容体を活性化して寿命延長効果をもたらす経口投与可能な低分子化合物アディポロンの創製2)や,理化学研究所との共同研究による世界初のアディポネクチン受容体の立体構造解明3)という画期的な成果を紹介。臨床応用への展開として,アディポネクチン受容体に結合して活性化させるモノクローナル抗体の取得に成功したことにも触れ,糖尿病や非アルコール性脂肪性肝炎の治療への寄与が期待できると述べた4)。加えて,岩部氏らの研究グループはアディポロンによる肥満に基づく男性不妊症の改善効果を報告しており5),全身の代謝改善のみならず局所治療へも応用できる可能性も見いだしている。氏は「未来は全て予測できるわけではないが,だからこそサイエンスは最高に面白い職業である」と語り,糖尿病治療の発展に挑み続ける姿勢を示した。

続いて久米真司氏(滋賀医科大学)は糖尿病性腎症の病態解明を目的とした「カロリー制限による臓器保護機構の解明」に関する研究成果を発表した。氏は絶食時の...

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