医学界新聞


早く,正確に,患者にくすりを届けるために

2008.02.18



早く,正確に,患者にくすりを届けるために

「国際共同治験推進会議」開催
アジアと連携した治験の推進,審査の迅速化などを議論


 患者に早く,正確にくすりを届けるために求められているものとは何か――さる1月26日,アクトシティ浜松(静岡県浜松市)において「国際共同治験推進会議in Hamamatsu」(主催:日本医師会治験促進センター)が開催され,わが国における国際共同治験の現状と課題が議論された。


 国際的な合意を背景に,1997年に新GCP(Good Clinical Practice:医薬品の臨床試験の実施の基準)が日本で法制化されてから10年が経過した。この新GCPはわが国で行われる治験に対し国際水準の科学性や倫理的な配慮の担保を求めている。一方で,現在のわが国は国際共同治験の流れに乗り遅れ,いわゆる「ドラッグ・ラグ」問題がクローズアップされている。

 この日は臨床薬理学関係者,治験実施医療機関の医師やCRC,製薬企業,審査当局などが,それぞれの立場から発言を行った。

 楠岡英雄氏(国立病院機構大阪医療センター),木村路子氏(浜松医大附属病院・CRC)は国際共同治験実施における医療現場での問題点について,言葉(英語)の壁や海外との医療慣習の違いから混乱を生じることが多いと指摘した。医療慣習の違いに起因する問題は経験して初めてわかることも多く,楠岡氏は「改善に向けて治験実施医療機関間の情報共有が必要」と述べた。

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