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[第7回]SNS担当者の2大困りごと その2:ネタがない!
SNSで差をつけろ! 医療機関のための「新」広報戦略
連載 町田詩織
2024.12.13
前回はSNS担当者の2大困りごとの1つ目「協力してもらえない」を考察しました。今回は2つ目「ネタがない」について,考察していきます。
継続投稿できていますか?
SNS運用で最も大事なこと,それは「継続」です。正しく運用できていたとしても,SNSは成果が出るまでに半年~1年程度かかることが多くあります。成果が出るまで継続し,その後は成果を出し続けるために継続する。ひたすら継続あるのみです。Instagramの場合であれば投稿頻度は1日1投稿が理想ですが,そうもいかないのが現実でしょう。毎日投稿は難しくとも,可能な限り週3回以上,最低でも週2回は維持したいところです。
そもそも何をネタに投稿すればいいのか
「週2~3回の投稿が必須と言われても,どんなことを投稿すればいいのかわかりません」と相談を受けたことがあります。このように何を投稿すれば良いのかわからない人は,ターゲットの設定が甘い場合が多いです。ターゲットの人物像を掘り下げて,知りたいこと,悩んでいることを理解できれば,どんな情報を発信すべきか自ずと出てくるはずです。
とは言うものの,すぐにネタがどんどん湧いてくる人は少ないかもしれません。ターゲットが明確になったうえで思いつかない時は,ターゲットとなる人物像から受けた質問を思い出してみましょう。その質問こそがターゲットが求めていることのヒントであり,ネタの源泉となります。ターゲットが発信内容を「自分のための情報」であると感じられる(=「自分事化」できる)情報が,望ましいネタです。ターゲットとたくさん話す機会を設定し,深く知りましょう。
ネタが続かない日記投稿
多くのアカウントが「●●をやりました」「〇〇がありました」といった,日々の出来事を報告する日記のような投稿に終始しています。しかし,われわれ医療機関には守秘義務があるために,投稿できる日常診療に関するネタは限られています。そんな中でネタにできることといえば,せいぜいハロウィンやクリスマスなどの年中行事や,研修・カンファレンス・回診などの一部の出来事に限られてしまいます。しかしそれだけではネタは足りません。年中行事や研修などのイベントはコンスタントには発生しないため,隙間を埋める対策が必要となります。
日記投稿の隙間を埋める「企画ネタ」
隙間を埋める方法として,筆者が行っているのが「企画ネタ」です。ターゲットとなる人物が知りたいであろう情報を,現場の職員に取材したり,出演に協力してもらったりして投稿にします。
もし企画がうまくいったら,シリーズ化してしまいましょう。今回はこの部署,次回はあの部署と,展開していくことでネタの枯渇を防げます。このような企画シリーズを複数進行させ,2~3投稿分をストックできるようになれば,「ネタがない!」と悩まされることが減少し,安定して投稿を続けられます。企画シリーズには時事ネタを入れず,いつ投稿しても差し支えのない内容にしておくことがポイントです。
例えば当院Instagramの人気コーナーのひとつに「万歩計チャレンジ」というものがあります(写真)。出勤から退勤までの間,万歩計を装着してもらい,その歩数を計測します。さまざまな部署の業務を「歩数」という視点で “見える化”...
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