職員共有編(3)尿管理 蓄尿(横井郁子)
連載
2010.01.25
【Pictogram】
いのちを見守るコミュニケーションデザイン――医療看護支援ピクトグラム
■職員共有編(3)
尿管理 蓄尿
横井郁子(東邦大学医学部看護学科教授)
(前回よりつづく)
同じ情報でも,漢字で表示されるとなんだか迫力あるなぁ。
担当であるなしにかかわらず,通りかかった患者さんにトイレ介助を依頼されるということはよくあることだと思います。入院病棟の特殊性などから,そこに所属している看護師であれば,担当でなくてもおおよその介助方法は推測できるでしょう。
ただ,「蓄尿」の指示の有無は,介助のちょっとしたポイントとなります。便座に腰掛け患者共々ほっとする,というわけにはいかないのです。「まだしないでくださいね」と座位姿勢保持を気にしながら採尿カップを手渡し,さらに採尿後のカップを安全な姿勢で安全な場所に置く動作介助をしなくてはなりません。たかが蓄尿,されど……。
デザインが定着するまでは,文字表示も必要となります。当初は「蓄尿」としましたが,見れば見るほどすごい言葉だなと思いました。一般の方や,第三者が見るということから「尿管理」としました。
デザイナーさんには蓄尿に関する備品各種のカタログを持参し,検討していただきました。その中でわかりやすさからしびんが選ばれたのですが,しびんがデザインされるとは正直思ってもみませんでした。でも,個人的にはとても気に入っているピクトグラムです。
◆研究会ホームページ ベッドまわりのサインづくり研究会(横井) 医療看護支援ピクトグラム |
(つづく)
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