医学界新聞

グラフィックレコーディングのはじめかた

連載 岸 智子

2020.05.18

前回は,グラフィックレコーディングに必要な発想力のご紹介とともに,簡単なイラストの描き方を解説しました。今回は「感情」を効果的に記録するために,表情の描き方を練習してみましょう。

その時に何が起こったのか,参加者はどう感じたのかなど,思いや感情を記録するためにイラストは力を発揮します。その中でも特に伝わりやすいのが「表情」です。顔の表情を描くのは難しくありません。眉と目と口の組み合わせで幾通りもの表情を描くことができます。特に眉と口は表現力が豊かなので,角度や長さ,組み合わせを変えることで,少しずつ違ったニュアンスを持ちます。組み合わせを変えてみながらオリジナルの表情を生み出してみてください。

本稿では,笑った顔,困った顔,怒った顔のバリエーションをいくつかご紹介します。

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まずは笑顔。スマイルマークをイメージしながら描きましょう。口を大きく開けたり,目尻を下げたり,パーツを少しずつ変えることで,同じ「笑顔」でも,「ほほ笑み」や「爆笑」など,変化が出ます。

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困った顔は眉の角度を下げるだけで表現できます。眉は直線,曲線どちらでも構いません。眉や目,口元を変えることで,「しょんぼり」「焦る」「納得がいかない」など状況やその時の気持ちに近い表情を描くことができます。

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怒った顔は,眉の角度を上げます。困った顔の眉とはちょうど逆の角度になります。目と口は同じパーツを使っているのに眉を変えるだけで,これほどまでに変化します。怒りの感情は意志の強...

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