「臨床研究研修制度 入門講座ワークショップ」開催
2011.07.18
精神・神経領域の臨床研究に親しむ
「臨床研究研修制度 入門講座ワークショップ」開催
「臨床研究研修制度 入門講座ワークショップ」が,6月9-10日,国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)にて開催された。同センターのトランスレーショナル・メディカルセンター(武田伸一センター長)では一昨年,松岡豊氏(同センター)らが,EBMや研究倫理など臨床研究に不可欠な知識を学ぶ「臨床研究研修制度」を創設。本ワークショップはその入門講座となる。今回は,「精神・神経領域の臨床研究に親しむ」というテーマのもと,臨床研究への理解を深めたいと,さまざまな医療職が集った。
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グループワークのもよう |
続いて氏は,臨床疑問の構造化の手法として,PICOT/PECOT(表)を提示した。PECOTは,リスク要因を同定・検証する観察研究,PICOTは治療,予防法の評価を行う介入研究に適用できるという。精神・神経領域の臨床研究における注意点としては,薬物療法や精神療法など介入(I)の選択肢が多数あることや,疾患の評価尺度の多さ,さまざまな生活機能への影響,経時変化の大きさからアウトカム(O)も絞りにくいことなどを列挙。臨床経験・技能,患者の価値観をベースに,質の高いエビデンスを導き出すことこそが,EBMに即した臨床研究の在り方だと結んだ。
P:Patient or clinical Problem(対象) I :Intervention(介入)/E:Exposure(要因) C:Comparison(比較対照) O:Outcome(アウトカム) T:Time(研究期間) |
その後,精神症状・QOL等主観的評価の測定法,「精神症状スクリーニング」をテーマとした臨床疑問設定の実例提示に続いて,「臨床疑問を研究可能な形にする」グループワークが行われた(写真)。なお,このワークショップのもようは,CRT-webにて無料公開が予定されている。
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