事始め(井部俊子)
連載
2009.05.25
| 看護のアジェンダ | |
| 看護・医療界の“いま”を見つめ直し,読み解き, 未来に向けたアジェンダ(検討課題)を提示します。 | |
| |
井部俊子 聖路加看護大学学長 |
(前回よりつづく)
「先生,どうされていますか」とある会合で声をかけられた。どうしているかと問うたのは他大学の学長であり,どうするかという対象は卒業式,入学式の式辞のことであった。臨床家から大学人となった当初は,自分が「先生」と呼ばれることにいちいち“反応”してなじめなかったが,6年もたつと無反応になってしまい,先生という呼びかけに振り向く自分がいる。
私は3月に入ると,式辞の構成を考え始める。頭の中で文章を組み立てたり分解したりして入学式の前日か当日の朝,式辞の原稿は完成する。構成は毎年ほぼ一定である。まず,関係者への感謝を述べる。そして,大学の歴史と使命を確認し,学生への期待を述べる。学生への期待をどのように表現するかがその年の世相を反映する。
学びの開かれた地で
昨今,大学の教育理念や「運営の精神」を学生に伝え,学習に反映することが重要であり,自校教育は教養教育であるという指摘がある。今年の入学式(学部)は,本学の歴史的環境から入ることにした。
*
聖路加看護大学は,商業地域が並ぶ銀座やお台場などの湾岸エリアのどちらにもほど近い,隅田川畔の東京都心に位置しています。ここはまた霞ヶ関や永田町にも近く,政策決定の中枢に容易にアクセスすることができます。
かつて,ここには,赤穂藩主・浅野内匠頭長矩の本邸や,大正の文豪・芥川龍之介の生家がありました。...
この記事はログインすると全文を読むことができます。
医学書院IDをお持ちでない方は医学書院IDを取得(無料)ください。
この記事の連載
看護のアジェンダ
いま話題の記事
-
医学界新聞プラス
[第4回]喉の痛みに効く(感じがしやすい)! 桔梗湯を活用した簡単漢方うがい術
<<ジェネラリストBOOKS>>『診療ハック——知って得する臨床スキル 125』より連載 2025.04.24
-
対談・座談会 2025.08.12
-
寄稿 2024.10.08
-
医学界新聞プラス
[第11回]外科の基本術式を押さえよう――鼠径ヘルニア手術編
外科研修のトリセツ連載 2025.04.07
-
対談・座談会 2025.12.09
最新の記事
-
波形から次の一手を導き出す
多職種をつなぐ共通言語としての心電図対談・座談会 2026.02.10
-
健康危機に対応できる保健人材養成
COVID-19と大規模災害の経験を教育にどう生かすか対談・座談会 2026.02.10
-
対談・座談会 2026.02.10
-
取材記事 2026.02.10
-
インタビュー 2026.02.10
開く
医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。