医学界新聞

2008.04.14



第2回神奈川メディカルラリー開催


 さる3月9日,神奈川県消防学校(厚木市)において,第2回神奈川メディカルラリーが実施された(事務局=北里大病院救命救急センター・今井寛助教授)。メディカルラリーとは救急医療チームが,シナリオ(想定)で設定された場所に出動し,制限時間内に現場での状況判断と,模擬患者への適切な一次・二次救命処置やJPTECの手順に基づく処置を的確に行うことを競うコンテスト。

 今回は医師・看護師・救急救命士各2名ずつ合計6名が1チームとなり,全国から総勢12チームが参加。「11階建ての工場火災現場における転落外傷」「踏み切り内での電車と自動車の衝突事故によって発生した脳卒中および緊急分娩」など,用意された7想定合計3160点満点をめざして救急現場での医療提供技術を競い合った。

 今大会には,医師・看護師・救急救命士などをめざす学生による救急医療を中心とした学習団体「学生によるLife Support Workshop in関東」から選抜された「LSW関東」チーム(写真)が,日本のメディカルラリー史上初めて,医学科・看護学科・スポーツ科学科の学生のみで構成されたチームとして参加した。

 彼らは昨年8月から毎週のように集まり,徹底的な練習を重ねてきた。結果は11位にとどまったが,各想定ごとに事務局から詳細なフィードバックを受け,多くの学びが得られた。第一線の医療者と競うためには相応の事前学習が求められ,学生には低いハードルとはいえないが,学習効果の高いメディカルラリーへの,学生の参加機会の増加を期待したい。加えて,地域の救急医療を支える医療機関と消防との顔のみえる関係づくりに向けて,メディカルラリーへの参加者が1人でも多く増えることを期待している。

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