医学界新聞

連載

2012.05.14

外来診療
次の一手

第2回】「急に腰が痛くなって……」

前野哲博(筑波大学附属病院 総合診療科教授)=監修
小曽根早知子(筑波大学附属病院 総合診療科)=執筆


2973号よりつづく

 本連載では,「情報を集めながら考える」外来特有の思考ロジックを体験してもらうため,病歴のオープニングに当たる短い情報のみを提示します。限られた情報からどこまで診断に迫れるか,そして最も効率的な「次の一手」は何か,ぜひ皆さんも考えてみてください。


【症例】Sさん 45歳男性

見るからにつらそうな表情で入室してきた。

Sさん 「1時間前に急に腰が痛くなって……,いてて!」
Dr. M 「何をしていたときですか?」
Sさん 「職場の駐車場で車から降りて荷物を取ろうとした瞬間です。歩くのもつらくて……。こんなことは初めてです」


バイタルサイン:体温36.7℃,血圧168/90 mmHg,脈拍数88回/分(整)。

⇒次の一手は?

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この病歴から言えることは?

45歳男性の腰痛の症例である。45歳だと,心血管疾患,

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