その後の家族を見守ります 通称天井の釘さん(鶴岡優子)
連載
2010.07.12
(前回からつづく)
在宅医療の現場にはいろいろな物語りが交錯している。患者を主人公に,同居家族や親戚,医療・介護スタッフ,近隣住民などが脇役となり,ザイタクは劇場になる。筆者もザイタク劇場の脇役のひとりであるが,往診鞄に特別な関心を持ち全国の医療機関を訪ね歩いている。往診鞄の中を覗き道具を見つめていると,道具(モノ)も何かを語っているようだ。今回の主役は「通称 天井の釘」さん。さあ,何と語っているのだろうか?
通称「天井の釘」のお仕事 通称天井の釘さんの活躍をイメージした写真。再現してみると,実際の天井はとても薄かった。500 mLのボトルと点滴セットをぶら下げることは実は危険だったかも。 |
はい,点滴セットさんと一緒にお仕事させていただきました。私たちもこれまでいろいろな所に取り付けられてきましが,天井さんとの話が出たときは,びっくりでした。だって相手は新築のお家ですよ。そのときの様子ですか?
少し緊迫したムードがありましたね。1年前からこの家のご主人が,癌という病気でちょこちょこ入院されていました。「もう長くは生きられない」という認識が,家族の間にあったのでしょう。ちょうどそのころ家を建て直していたようですが,大工さんに仕上...
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