第19回「理学療法ジャーナル賞」授賞式開催
2008.06.16
第19回「理学療法ジャーナル賞」授賞式が4月19日,東京都文京区の医学書院会議室にて開かれた。「理学療法ジャーナル賞」は,『理学療法ジャーナル』誌に1年間に掲載された投稿論文の中から優秀論文を編集委員会が顕彰し,理学療法士の研究活動を奨励するもの。昨年(2007年)は,総投稿数109本のうち10本が掲載となった。その中から今回は,奨励賞論文が2本選ばれた(入賞・準入賞論文は該当なし)。
〔奨励賞〕
清水新悟・他(三仁会春日井整形外科)報告「変形性膝関節症内側型に対する靴指導の有用性」(第41巻10号掲載)宮本真明・他(渕野辺総合病院)症例報告「応用行動分析学に基づく入浴動作練習法の検討――高次脳機能障害を有する脳血管障害患者に対する介入効果」(同11号掲載)
清水論文は,臨床上多数遭遇する内側型膝関節症22例34膝を対象として,その靴指導の有用性を検討したものであり,靴の適合状態の評価および歩行,疼痛,JOAスコアなどを指標として検討した研究。日常生活上不可欠であるのに見落とされがちな靴そのものの機能や適合性に着目した点,適合のよい靴を履くと,実際には重いのに軽く感じるという結果の記述が,全体として「有用性」を示唆する点が評価されての受賞となった。
宮本論文は,脳梗塞による高次脳機能障害を呈する左片麻痺1例の入浴動作改善について,シングルケースデザインを用いて検討した研究。応用行動分析学的プロトコールに基づいて,独自に作成した入浴動作チェック表の得点推移を患者自身の目標として設定して介入する点,および研究デザインの構成などが評価された。
『理学療法ジャーナル』誌では,本年も掲載された投稿論文の中から理学療法ジャーナル賞を選考する。投稿の詳細は,同誌の投稿規定を参照のこと。
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