医学界新聞


実践で学ぶコミュニケーション

2007.12.03

 

実践で学ぶコミュニケーション

「がん医療に携わる医師に対するコミュニケーション技術研修会」開催


 患者自身ががんを受けとめ,適切な治療法を選択するためには,患者-医師間のコミュニケーションが重要な位置を占める。本年6月に閣議決定されたがん対策推進基本計画の中にも,がんを伝える際のコミュニケーションには特段の配慮が必要であることから,医師のコミュニケーション技術の向上に努めることが明確に盛り込まれた。また,告知を受けた患者の精神・心理的サポートを行う人材の育成,体制整備に向けて研究を進めていくことになった。これに基づき,厚労省委託事業として「がん医療に携わる医師に対するコミュニケーション技術研修会」(主催=医療研修推進財団,協力=日本サイコオンコロジー学会)が,本年度より大阪を皮切りに全国4か所で開催されることとなった。本紙では11月18-19日の大阪会場(大阪市・天満研修センター)を取材した。

少人数でみっちり

 本研修会は,定員16名の少人数制。受講者は4人ずつ4グループに分かれ,2名のファシリテーター(がん治療医と精神科医/臨床心理士のペア)が各グループを担当する。「(主催者にとって)コストパフォーマンスはよくないが,そのぶん力がつく」と語る藤森麻衣子氏(国立がんセンター)は,コミュニケーションプロトコールSHAREの開発者である。さらには,研修会参加者の中から次のファシリテーターを育てようという考えだ。ファシリテーター希望者は研修会を受講または見学した後,2日間の養成講習会を4回受講する。今回のファシリテーターの中にも,この研修会で研修を受け,今年2月にデビューしたメンバーがいる。本研修会の主催者の1人で,コミュニケーションプロトコールSH

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