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書店イベント・メディア紹介
『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない《シリーズ ケアをひらく》』関連
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2024.11.14
弊社の《シリーズ ケアをひらく》は、2000年に発行された『ケア学』からはじまりました。
2019年には第73回毎日出版文化賞を受賞し、医療者だけでなく、多くの方に評価をいただいているシリーズです。
そんな《シリーズ ケアをひらく》から、今年10月に『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない』が新たに上梓されました。著者の齋藤美衣氏は歌人で、今年11月には第一歌集 『世界を信じる』(典々堂)も刊行しています。
そんな氏は、自閉スペクトラム症の特性により幼い頃から世界に馴染めない感覚を持っていました。さらに十四歳の春に急性骨髄性白血病に罹患するも病名が自分には知らされず、「世界から締め出された」感覚に。その後、十九歳で摂食障害を発症。このようにして人生で抱えてきた自身の「傷」を氏は、この本の執筆を通じて探究しました。
今回は、そんな本書のイベントをまとめます(随時更新予定)。
▼ 目次
書店イベント
2024年10月17日(木)開催
「傷を持ちながら、生きることを続ける」
齋藤美衣氏 トークイベント
オフライン(雨風食堂;高知県南国市)のイベントです(15:30~17:00)。以下、イベントの概要です。
2024年10月、『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない』が刊行されました。
この本の著者齋藤美衣さんは、自閉スペクトラム症の傾向に加えて、急性骨髄性白血病、摂食障害などの経験を重ねてきた方なのですが、自殺未遂からの精神科病院への措置入院を機に、「もう書く以外に生きる道はない」と決意し、本書の執筆を開始されました。
多くの人が傷を抱えながら生きる現代、それでも生きることを続けるとはどういうことでしょうか。回復とはどのようなことなのでしょうか。
本イベントでは、みなさまとの対話を大切に生きることについて考えて行きます。
(雨風食堂 ウェブサイトより)
お申込み方法などイベント詳細につきましては、下記ウェブサイトをご覧ください。
2024年11月14日(木)開催
「みんな誰もが傷ついている。回復って何なのだろう。その可能性をめぐって」
齋藤美衣氏×斎藤真理子氏 トークイベント
オフライン(代官山 蔦屋書店;東京都渋谷区)とオンラインの同時開催イベントです(19:00~20:30)。以下、イベントの概要です。
齋藤美衣さんの初の本『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない』の刊行を記念し、韓国文学翻訳者である斎藤真理子さんをお招きしたトークイベントを開催します。
齋藤美衣さんは、自閉スペクトラム症の傾向に加えて、急性骨髄性白血病、摂食障害などの経験を重ねてきた方なのですが、自殺未遂からの精神科病院への措置入院を機に、「もう書く以外に生きる道はない」と決意し、執筆を開始されました。
一方の斎藤真理子さんは、韓国文学の翻訳者として、国を超えて通底する人のこころ、傷、そしてそうしたものの背景にある社会構造、女性問題に深い関心を寄せてこられた方です。
突き詰めれば、傷ついていない人など一人もいない人間世界。当日は、そんな私たちにとっての「回復とは」「生きるとは」にも触れる会話をしていきたいと思います。
(DAIKANYAMA T-SITE ウェブサイトより)
お申込み方法などイベント詳細につきましては、下記ウェブサイトをご覧ください。
2024年11月15日(金)開催
「自らの声を封じることなく、ケア的でありたい」
齋藤美衣氏×小川公代氏 トークイベント
オフライン(twililight;東京都世田谷区)とオンラインの同時開催イベントです(19:30~21:00)。以下、イベントの概要です。
医学書院の「シリーズケアをひらく」から齋藤美衣さんの初めての本『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない』が刊行されました。
これを記念し、『ケアの倫理とエンパワメント』『ケアする惑星』『世界文学をケアで読み解く』など「ケア」をテーマに研究を続けてきた英文学者の小川公代さんをお招きしたトークイベントを開催します。
齋藤美衣さんは、自閉スペクトラム症の傾向に加えて、急性骨髄性白血病、摂食障害などの経験を重ね、自殺未遂からの精神科病院への措置入院を機に、自分を取り戻すために書き始めます。
書きながら、過去を思い出すことで、庭に埋めた自分で殺した自分の気持ちに気づいていきます。バラバラだった自分を取り戻していきます。
封じていた自らの声を開放した時、人は孤立した状態から抜け出し、他者に開かれるのではないか。
それは小川さんが論じてきた「ケア」につながります。
世界でいない存在として扱われ、その悲しみや傷つきは取るに足りないものとされたとき、人はどのようしたらいいのか。
声を封じられてしまう一人ひとりの脆弱性について理解を深めるにはどうしたらいいか。
齋藤さんと小川さんに語り合っていただきます。
(peatix ウェブサイトより)
お申込み方法などイベント詳細につきましては、下記ウェブサイトをご覧ください。
2024年12月15日(日)開催
「1人の物語から立ち上がってくること。生きづらさと回復をめぐる当事者と看護師の対話」
齋藤美衣氏×長嶺真智子氏 トークイベント
オフライン(本屋象の旅;神奈川県横浜市)のイベントです(16:00~17:30)。以下、イベントの概要です。
『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない』(医学書院)の刊行を記念して、著者の齋藤美衣さんと、精神科認定看護師として長年精神科医療に携わってきた長嶺真智子さんとのトークイベントを行います。
齋藤美衣さんは、自閉スペクトラム症の傾向に加えて、急性骨髄性白血病、摂食障害などの経験を重ねてきた方なのですが、自殺未遂からの精神科病院への措置入院を機に、「もう書く以外に生きる道はない」と決意し、本書の執筆を開始されました。
長嶺真智子さんは、長年精神科病棟での身体拘束ゼロを目指して活動をされてきた専門家です。
生きづらい時代と言われる現代、傷つき、日々生きることが困難な人はたくさんいると思います。その現状からどう回復していくのか、生きることを続けているのかを、当事者と支援の専門家のお二人にお話しいただきます。尚、進行は本書の編集を担当された、医学書院の石川誠子さんに務めていただきます。
精神医療に興味がある方、当事者、ご家族、支援者の方はもちろん、過去の傷に苦しむ人、生きづらさを抱えている方など、広く関心の高いトピックスを扱います。どうぞ皆さまのご参加をお待ちしています。
(本屋象の旅 ウェブサイトより)
お申込み方法などイベント詳細につきましては、下記ウェブサイトをご覧ください。
対談のお相手のご著書等を紹介
長嶺真智子氏は、雑誌『精神看護』の2023年5月号にて“精神科病院で「身体拘束」が生まれる理由を深堀りする”というテーマで座談会に登壇されています。『精神看護』では、『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない』の一部も掲載されていました(2024年5月号・7月号)。
関連する書店フェアのご紹介
最後に、本書に関連して、《シリーズ ケアをひらく》関連フェアをご紹介。2024年11月時点で計49タイトルが上梓されている本シリーズの世界をもっと覗いてみませんか?
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