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書店イベント・メディア紹介
『異界の歩き方』『イルカと否定神学』《シリーズ ケアをひらく》関連
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2024.10.10
弊社の《シリーズ ケアをひらく》は、2000年に発行された『ケア学』からはじまりました。
2019年には第73回毎日出版文化賞を受賞し、医療者だけでなく、多くの方に評価をいただいているシリーズです。
そんな《シリーズ ケアをひらく》から、今年9月に『異界の歩き方――ガタリ・中井久夫・当事者研究』が、翌10月には『イルカと否定神学――対話ごときでなぜ回復が起こるのか』が上梓されました。
前者は、これまでの《シリーズ ケアをひらく》作品でも何度もテーマに据えられたガタリ×中井久夫×当事者研究について、それらを貫く思想を発見した一冊。後者は、対話を通じて回復に導く「オープンダイアローグ」の第一人者である斎藤環氏が、ラカン、ベイトソン、バフチン、レイコフ、中井久夫……あらゆるジャンルからその魔法と呼ばれる対話手法を解剖したものです。
この2タイトルは一見テーマが異なるものの、その根底には中井久夫氏の思考など、結びつくものがあるのです。今回は、そんな本書のイベントをまとめます(随時更新予定)。
書店イベント
2024年10月18日(金)開催
「対話、中動態、否定神学」
斎藤環氏×國分功一郎氏トークイベント
オフライン(朝日カルチャーセンター新宿教室;東京都新宿区)とオンラインの同時開催イベントです(19:00~20:30)。以下、イベントの概要です。
対話ごときで、なぜ回復が起きるのか。フィンランド発の対話実践、オープンダイアローグを臨床応用する中で、私の思考は常にこの問いの周囲を巡り続けていました。その問いに対する暫定的な回答が、拙著『イルカと否定神学』(医学書院)です。本書の執筆に大きなヒントをもたらしたのが、國分功一郎さんの『中動態の世界』でした。本書は言わば、ラカンの言語観とベイトソンの学習理論を、中動態的に接合したとも言える内容になっています。今回はその國分さんと、言語の機能、コンテクストの作用、そして「回復とは何か」について、縦横に語りあいます。(斎藤講師・記)
(朝日カルチャーセンター新宿教室 ウェブサイトより)
お申込み方法などイベント詳細につきましては、下記ウェブサイトをご覧ください。
2024年11月19日(火)開催
「『過激な触媒』としての中井久夫」
斎藤環氏×村澤和多里氏トークイベント
こちらはまさに『異界の歩き方』×『イルカと否定神学』! オフライン(代官山 蔦屋書店;東京都渋谷区)とオンラインの同時開催イベントです(19:30~21:00)。以下、イベントの概要です。
精神科医であり文筆家の中井久夫が亡くなってから2年が過ぎた。今年9月に、兄と真保呂さんとの共著で『異界の歩き方』を上梓した村澤和多里さんは、父親の親友であった中井久夫と、兄弟ともに幼い頃から交流があった。続く10月に、満を持して『イルカと否定神学』を刊行した斎藤環さんは、NHK「100分de名著」の中井久夫回にも登場した自他ともに認める中井久夫ファンである。今回のトークは、そのようなお二人による心温まる推しトーク、ではない! 中井久夫が生涯をかけて押し広げてきた精神科臨床の可能性を、別の視点からさらに大きく展開しようというのが、この二書なのである。べてるの家とガタリを結びつけ(『異界の歩き方』)、ラカンとベイトソンをつなげる(『イルカと否定神学』)中井久夫とはいったい何者なのか。むしろその異形の姿を探ってみたい。
(DAIKANYAMA T-SITE ウェブサイトより)
お申込み方法などイベント詳細につきましては、下記ウェブサイトをご覧ください。
2024年11月23日(土)開催
「アナキズムがひらく異界」
村澤真保呂氏×栗原康氏トークイベント
オフライン(MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店;大阪府大阪市)とオンラインの同時開催イベントです(15:00~16:30)。以下、イベントの概要です。
この世界の「あたりまえ」をぬけだして、いまここで「異界」を歩きはじめる。そんな「異界」を閉ざすのではなく、むしろそこに寄り添い、共鳴、共感を巻きおこし、あらたな道をひらいていく。これは精神医療の話なのか、それとも革命の話なのか。まずは「異界」へのケアを「アナキズム」とよんでみることからはじめてみましょう。元祖日本のアナキスト、幸徳秋水。そして、べてるの家から中井久夫、フェリックス・ガタリまで。村澤真保呂さんと栗原康さんの交差する視点をたのしんでいただけたらと思います。
(MARUZEN&ジュンク堂書店 ウェブサイトより)
お申込み方法などイベント詳細につきましては、下記ウェブサイトをご覧ください。
対談のお相手のご著書等を紹介
國分功一郎氏は、『異界の歩き方』『イルカと否定神学』と同様の《シリーズ ケアをひらく》にて、『中動態の世界』を執筆。ここで紹介される「中動態」の概念は、オープンダイアローグを議論する上でも非常に重要な考え方です。制作秘話として、『イルカと否定神学』は『中動態の世界』の装丁を意識して作られたとか。
メディア紹介
2024年11月23日 朝日新聞<書評>
読者は、日々の対話という平凡な事実にこそ、多くの非凡な秘密があることに気づくだろう。本書は医学書の枠を超えて、小さな対話の偉大さを語った思想書である。
評者:福島亮大(批評家)
関連する書店フェアのご紹介
最後に、今回ご紹介した2タイトルに関連して、2024年10月現在開催中(一部書店を除く)の書店フェアを2つご紹介。
1つめは、《シリーズ ケアをひらく》関連フェア。2024年10月時点で計48タイトルが上梓されている本シリーズの世界をもっと覗いてみませんか?
2つめは、オープンダイアローグ関連フェア。『イルカと否定神学』著者の斎藤環氏によるオープンダイアローグ関連の書籍は、弊社からも多数発行しています。これを機に、オープンダイアローグについてより理解を深めてみてはいかがでしょうか。
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