- HOME
- 医学界新聞プラス
- 医学界新聞プラス記事一覧
- 2024年
- 医学界新聞プラス [第1回]ChatGPTは学会抄録を作れるのか?
医学界新聞プラス
[第1回]ChatGPTは学会抄録を作れるのか?
『医師による医師のためのChatGPT入門——臨床がはかどる魔法のプロンプト』より
連載 大塚篤司
2024.05.31
医師による医師のためのChatGPT入門
——臨床がはかどる魔法のプロンプト
ChatGPTの登場後,難しそうと敬遠する医師がいる一方で,日常業務を効率化し生産性を上げている医師もいます。書籍『医師による医師のためのChatGPT入門——臨床がはかどる魔法のプロンプト』ではChatGPT初心者,あるいは苦手意識のある医師や研修医をはじめ看護師など医療従事者の皆様に向けて,基本的な使い方から日常業務での実践的な活用法に至るまで,実際に使っているプロンプト(指示文)の紹介なども交えながらやさしく解説します。
「医学界新聞プラス」では本書のうち,「初級編 ChatGPTは学会抄録を作れるのか?」,「中級編 ChatGPTを使ってガイドラインを読み解く」,「実践編 学会発表のスライド作成①」の内容を,全3回でご紹介します。
登場人物紹介


ChatGPTは学会抄録を作れるのか?
専門医を取得するために避けて通れないのが学会発表.研修医にとっては,抄録を作成するところからハードルが高い.さて,ChatGPTをどのように活用したらいいだろうか?

















####
30代の男性でアトピー性皮膚炎の患者さんです.ステロイド外用剤などずっと使っていたのですが,全然よくならずにうちの病院に紹介されました.今年から使えるようになった生物学的製剤を使用したら,アトピーがすごく良くなったので,同じ生物学的製剤を使った患者さんのデータをまとめて報告します.

背景と目的:アトピー性皮膚炎は慢性の炎症性皮膚疾患であり,ステロイド外用剤に対する反応が不十分な症例も少なくありません.本研究では,新たに導入された生物学的製剤による治療効果を30代男性の患者において検証し,その臨床データを報告することを目的とします.
方法:30代男性で長期にわたりステロイド外用剤を使用しても改善が見られなかったアトピー性皮膚炎患者1名を対象に,新規生物学的製剤の治療を開始しました.治療前後の皮膚状態の変化を観察し,EASIスコア(Eczema Area and Severity Index)を用いて定量的に評価しました.
結果:新規生物学的製剤の導入により,治療開始後数週間で患者の皮膚状態に顕著な改善が見られました.治療前のEASIスコアは22でしたが,治療後は5にまで低下し,生活の質の向上も報告されました.副作用は観察されていません.
結論:この症例報告により,新規生物学的製剤は従来の治療に反応しないアトピー性皮膚炎患者において有効である可能性が示唆されました.さらなる症例の蓄積と長期的な観察により,この治療法の安全性と有効性を確認することが必要です.












ChatGPTのプロンプトはできるだけ具体的に記載すること.丁寧に説明すればするほど,精度の高い回答が得られる.生成AIに以心伝心はない.






おーつか先生のプロンプト
ただし,〇〇字以内,「である」調にすること.
####
(個人情報を除いた抄録内容を箇条書き)
医師による医師のためのChatGPT入門
——臨床がはかどる魔法のプロンプト
ChatGPTを使いこなせば、あなたの臨床がもっと楽に。もっと効率よく。
<内容紹介>ChatGPTの登場後、難しそうと敬遠する医師がいる一方、日常業務を効率化し生産性を上げている医師もいる。本書は、ChatGPTに苦手意識のある医師や研修医に向けて、ChatGPTを中心とした生成AIの基本的な使い方から日常業務での活用法に至るまで具体例とともに解説する。おーつか先生から研修医・花咲アイさんへのレクチャー形式で展開。コピペでそのまま使える、著者秘伝のプロンプトを集めたWeb付録付。
目次はこちらから
タグキーワード
いま話題の記事
-
医学界新聞プラス
[第1回]心エコーレポートの見方をざっくり教えてください
『循環器病棟の業務が全然わからないので、うし先生に聞いてみた。』より連載 2024.04.26
-
医学界新聞プラス
[第3回]冠動脈造影でLADとLCX の区別がつきません……
『医学界新聞プラス 循環器病棟の業務が全然わからないので、うし先生に聞いてみた。』より連載 2024.05.10
-
医学界新聞プラス
[第1回]ビタミンB1は救急外来でいつ,誰に,どれだけ投与するのか?
『救急外来,ここだけの話』より連載 2021.06.25
-
医学界新聞プラス
[第2回]アセトアミノフェン経口製剤(カロナールⓇ)は 空腹時に服薬することが可能か?
『医薬品情報のひきだし』より連載 2022.08.05
-
対談・座談会 2025.03.11
最新の記事
-
対談・座談会 2025.04.08
-
対談・座談会 2025.04.08
-
腹痛診療アップデート
「急性腹症診療ガイドライン2025」をひもとく対談・座談会 2025.04.08
-
野木真将氏に聞く
国際水準の医師育成をめざす認証評価
ACGME-I認証を取得した亀田総合病院の歩みインタビュー 2025.04.08
-
能登半島地震による被災者の口腔への影響と,地域で連携した「食べる」支援の継続
寄稿 2025.04.08
開く
医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。