医学界新聞

2013.04.08

7696人が医師への第一歩踏み出す

第107回医師国家試験合格者発表


 第107回医師国家試験(2月9-11日実施)の合格者が,3月19日,厚労省により発表された。受験者数は,前回(第106回)の8521人から8569人に増加し,合格者数も前回より8人増の7696人。女性受験者数は2749人(32.1%)と例年と同水準だが,合格率は91.5%と,男性(合格率89.0%)に比べ高率を維持する傾向が今年も継続した。

臨床で必要となる知識が問われる

 4年に1度の出題基準改定後,初の試験となった今回。会場では「新規の問題が多く,過去問や対策問題集の知識だけでは足りなかった」「術後管理など,実習で学んだことを問われた」という声が聞かれ,臨床現場で必要とされる実践力が問われている印象を受けた。

 なお昨年と同様「採点除外等の取り扱いとした問題」は,設問および選択肢が不十分とされた1問のみにとどまった。

"理想の医師"をめざし研修へ

 喜びに沸く会場で,これからどんな医師をめざしたいか尋ねてみたところ,「外科か産婦人科をめざしたい」とすでに進路を定めている合格者もいたほか,「患者さんの心に寄り添える医師になりたい」という声も聞かれた。

 なお次回,2014年の第108回医師国家試験は,医学部入学定員の増員が08年に開始された後の入学者にとって初の試験となる。定員増に合わせ,国家試験合格者数が今後どのように推移していくかが注目される。

■第107回医師国家試験学校別合格者状況

合格基準

一般問題を1問1点,臨床実地問題を1問3点としたとき,(1)必修問題は200点中160点以上,(2)必修問題を除いた一般問題は200点中139点以上,臨床実地問題は597点中427点以上,(3)禁忌肢問題選択数は3問以下

受験番号を見つけ,携帯電話で撮影する合格者ら=東京,厚労省にて

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