第20回総合リハビリテーション賞授賞式
2012.11.26
第20回総合リハビリテーション賞決定
外山慶一氏 |
本賞は,『総合リハビリテーション』誌編集顧問の上田敏氏が東大を退官される折(1993年)に金原一郎記念医学医療振興財団に寄付された基金を原資として発足。今回は,2011年発行の『総合リハビリテーション』第39巻に掲載された投稿論文50篇を選考対象とし,最も優れた論文に贈られた。
外山氏らの論文は,嚥下機能に対する高電圧パルス電流を用いた神経筋電気刺激療法(NMES)の有用性を検討したもの。氏らは,健常成人男性16例を対象に,NEMSによって舌骨と喉頭の運動を促すことの有効性と安全性を確認。さらに重度の嚥下機能障害患者1例にNMESを導入したことで,嚥下機能に著明な改善が得られたことを報告した。『総合リハビリテーション』誌編集委員の木村彰男氏(慶大)は,「臨床神経生理の手法がリハビリテーションの手段としても利用されたこと,そしてその成果を言語聴覚士がまとめた点も評価した」と,授賞理由を述べた。
受賞の挨拶に立った外山氏は,「時間をかけ,慎重に行った研究が評価されてうれしい。この賞に恥じないよう,今後もセラピストの視点から研究を行い,患者さんに貢献したい」と語った。
『総合リハビリテーション』誌では本年も,掲載された投稿論文から第21回「総合リハビリテーション賞」を選定する。詳細については,『総合リハビリテーション』誌投稿規定を参照されたい。
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