医学界新聞

書評

2020.02.17



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広がる! ポケットエコーの可能性


 2019年9月21日に医学書院にてポケットエコー活用セミナー「Point-of-Care超音波ベーシックス」(主催:医学書院,共催:GEヘルスケア・ジャパン株式会社)を開催しました。ご登壇いただいたのは,Point-of-Care超音波(以下:POCUS)の第一人者である亀田徹先生(安曇野赤十字病院救急科)です(写真1)。ご著書の『内科救急で使える! Point-of-Care超音波ベーシックス[Web動画付]』(医学書院)をテキストにPOCUSの基本から,内科救急の現場でよくみる呼吸器・腹部・循環器疾患への活用のための実技をレクチャーいただきました。本稿ではセミナーの模様と臨床での活用がますます広がるPOCUSについてご紹介します。

写真1 エコーの当て方を指導する亀田先生(左上)


POCUSの対象となりうる部位と病態・疾患

 ベッドサイドで行われるPOCUSは,病歴と身体所見による臨床推論に基づき,関心部分を絞って短時間で行うのが特徴です。同じ超音波検査を何度も検査室に依頼することはできませんが,POCUSは刻々と変化する病態の経過を観察するために,1日に何回も行うことが可能です。近年コンパクトな超音波装置が登場し,院内外を問わずさまざまな場所で活用できるようになりました。本セミナーではGEヘルスケア・ジャパン株式会社様のご協力でポケットエコーをお借りして実技を学びました(写真2)

写真2 ポケットエコーによる実技の様子

 POCUSでは全身の全ての部位が対象になり,解剖学的評価だけでなく,生理学的評価も可能です。特に内科救急では,エビデンスが示されている腹部,心臓,肺・胸腔が主な対象になります(表)。ポケットエコーを活用すれば院内外を問わずさまざまな場所で施行できます。

内科救急で使える! Point-of-Care超音波ベーシックス[Web動画付]』医学書院,2019,p5より引用

臨床推論の重要性

 POCUSを施行するにあたり,病歴,バイタルサイン,身体所見に基づいた臨床推論によって観察範囲が絞られますが,臨床推論が適切でなければ病変を捉えることはできませ...

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