医学界新聞

寄稿

2018.03.12



【特集】

新専門医制度 次年度に向けて


 新専門医制度の2018年度開始に向け,専攻医登録がおおむね終了した。同制度は当初17年度開始予定だったものの,地域医療への悪影響が懸念されたことなどから16年7月に延期が正式決定となった。その後も度重なるスケジュール変更や情報の錯綜があり,当事者である指導医・研修医らは手探り状態での準備を強いられたのではないだろうか。

 日本専門医機構は先日,19年度採用の専攻医登録スケジュールを発表した。これを受け,各プログラムにおいて研修内容や定員の見直しが今後本格化する。本紙では,今回の専攻医登録を振り返るとともに,19年度採用の専攻医希望者に向けての注意点や制度上の検討課題を解説する(関連記事)。


 18年度採用の専攻登録スケジュールは図1のとおり。一次登録では7791人が採用された。これに二次・三次登録の採用者を合わせて,およそ8300人前後が新専門医制度1期生となる見込みだ。専攻医登録者のうち約9割が,一次登録の段階で採用通知を受けたことになる。

図1 2018年度採用の専攻医登録スケジュール(クリックで拡大)
2019年度採用の専攻医登録は2018年9月1日開始予定。これにより,全体のスケジュールも1~2か月前倒しになると予想される。

 第1希望から順に希望順位表を登録する新医師臨床研修制度下の研修医マッチングとは異なり,新専門医制度下での専攻医登録は「1領域の1プログラムに限る」とされた。また今回は,専門医機構により,「専攻医希望者は基幹施設のプログラム統括責任者と連絡を取り,十分に情報を共有したうえで登録する」ことが推奨された(17年10月6日付「平成30年度スタート予定の新しい専門医制度の登録手順のお知らせ」)......

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