医学界新聞

2017.01.09



医師は自分の感情にどう向き合うか


 『総合診療』誌主催のセミナー「『平静の心』塾」(講師=諏訪中央病院・山中克郎氏,臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄・徳田安春氏,徳洲会奄美ブロック総合診療研修センター・平島修氏)が2016年12月8日,医学書院(東京都文京区)にて開催された。医学生から60代の医師まで42人が参加し,臨床医が経験し得る感情の動きについて,参加者同士での意見交換や,講師との議論が繰り広げられた。

自分の感情と日頃から向き合うことが重要である!

感情が診療に及ぼす影響について,参加者と熱く語り合う平島氏。
 最初のレクチャーを行った徳田氏は,本セミナーの主題「平静の心」を説いたオスラーの生涯を概説した。医師として持つべき最大の資質は「沈着な姿勢」であるとの教えを紹介し,もともとオスラーが医学生に向けた講演によるとの背景から,医学生にこそ知ってほしい教養だと語った。

 続いて,「患者に対して湧く感情と,その感情が診断・治療に及ぼす影響」について平島氏が2つの事例を挙げた。1つ目は,江戸時代の患者が押し寄せる無料診療所の様子を描いた映画『赤ひげ』(東宝)に登場する2人の医...

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