医学界新聞

2014.07.14

世界作業療法士連盟大会開催


  第16回世界作業療法士連盟大会(WFOT 2014)・第48回日本作業療法学会が,6月18-21日,パシフィコ横浜(横浜市)にて中村春基大会長(日本作業療法士協会)のもと開催された。4年に一度開催されるWFOTと,日本作業療法学会の併催となった今回は「伝統を分かち,未来を創る(Sharing Traditions, Creating Futures)」というテーマのもと,世界各国から多数の作業療法士(以下,OT)が集った。


OTが国際保健の最前線に出て行く覚悟を求める

WFOT会長のブリントネル氏
 作業療法の発展に尽力した人物を表彰するために,今回初めて設けられたのが「WFOTレクチャーシップ」。第1回の受賞者には,現WFOT会長であるE.シャロン・ブリントネル氏(カナダ・アルバータ大)が選ばれ,記念講演を行った。

 「未来を掴もう:国際保健の舞台に向けて作業療法界の態勢を万全に」と題された講演で,氏は「人間は,手を使うことで健康が促進される」とし,保健資源としてのOTの重要性を強調。これまでこの領域をリードしてきた北欧や北米だけでなく,南アフリカ,南米等の各地から新しい作業療法の実践モデルが生まれており,“リバース・イノベーション”が実現されていると述べた。

 また,専門性の高いOTへの需要が増し,教育プログラムも増え続けるなかで,WFOTは世界各地の会員組織を拠点としたグローバルなデータ収集を推し進め,そのデータに基づいた方針決定を行っていくべきと主張。世界のOTに向け「国際保健の最前線に出ていくために,声を上げることを恐れず,行動していこう」と呼び掛けた。...

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