医学界新聞

2013.04.01

第40回日本集中治療医学会開催


 第40回日本集中治療医学会(会長=信州大・岡元和文氏)が,2013年2月28日-3月2日,キッセイ文化ホール(長野県松本市)他にて開催された。大会テーマ「原点から未来へ!――アルプスの麓で集中治療を学ぶ」のもと,医師,看護師,理学療法士など約5000人が集い,節目の大会を盛り上げた。

 本紙では,専門医制度の改新に伴う集中治療専門医の在り方について議論されたパネルディスカッションのもようを報告する。


パネルディスカッションのもよう
 パネルディスカッション「次代の集中治療のために『21世紀の集中治療は誰が担うべきか?』」(座長=阪大病院・藤野裕士氏,兵庫医大・西信一氏)では,新たな専門医制度の施行に際し,今後集中治療領域がどのような専門医を養成すべきか議論が交わされた。

新専門医制度によって集中治療専門医はどう変わるか

 最初に,集中治療医学会の労働力調査プロジェクトワーキンググループの委員長を務める永松聡一郎氏(東大大学院)が,過去5年間の専門医試験受験者の属性を分析した結果を報告。集中治療科,麻酔科,救急科のいずれかに属する合格者が9割を超え,内科系や外科系,小児科の合格者は1割に満たないことなどが示された。

 続いて同学会の専門医制度委員会委員長を務める西氏が,2015年以降に初期研修を修了する医師を対象とした新しい専門医制度について説明した。新制度における集中治療専門医は,基本領域である救急科専門医もしくは麻酔科専門医のサブスペシャリティとして認定される目処は立っているが,内科や外科,小児科のサブスペシャリティとなるかは未定だ。氏は,当該領域の専門性だけでなく,近接する領域の診療能力も養成できるような教育プログラムの検討を各基本領域に求めていく必要があ

この記事はログインすると全文を読むことができます。
医学書院IDをお持ちでない方は医学書院IDを取得(無料)ください。

開く

医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。

医学界新聞公式SNS

  • Facebook