Kan-fed勉強会デリバリーシステム(朴澤憲和,片岡裕貴,佐田竜一)
寄稿
2012.12.03
【寄稿】
地域に卒後教育の種を蒔き,根付かせる!
Kan-fed勉強会デリバリーシステム
朴澤 憲和(市立堺病院総合内科)
片岡 裕貴(兵庫県立尼崎病院呼吸器内科)
佐田 竜一(天理よろづ相談所病院総合内科)
関西若手医師フェデレーションとは?
関西若手医師フェデレーション(以下,kan-fed)1)は,若手医師のアカデミックな交流と卒後医学教育文化の共有・活性化をめざし,2008年4月に発足した。「おもろい,そして勉強になった」をコンセプトに,実践的な思考法を学ぶ機会として,現在までに10回のケースカンファレンスと3回のショートプレゼンテーション大会(「チキチキkan-fed小ネタ集」)を開催している。主な対象は初期研修医だが,医学生や後期研修医,「気持ちが若手」な5年目以上のスタッフ医師も参加が可能。現在までに岩手から沖縄までの延べ90以上の施設から参加がある。
Kan-fedの特徴
1.柔軟なアイデアを取り入れたカンファレンスの開催
総合内科形式の症例検討のほか,身体診察の実演,ERシミュレーション,行動変容や問診・情報検索のワークショップなど,症例を学ぶ方法として適切な方法を順次取り入れている。
2.手作りの会運営(non-sponsored conference)
1―5年目の研修医が運営会議を開催し,スポンサーに頼ることなく独自の企画を作成している。最近はDropboxやSkypeTMなどのツールも活用し,距離が離れていても多忙な医師同士が密な連携を取れるよう工夫している。代表は2人制,任期は基本的に1年で毎年新たなリーダーが生まれている。
3.常に新しい発表者,施設での開催
開催した10回すべてにおいて,新規施設・新たな発表者による開催を実現した。運営・発表に際しては,運営メンバーがサポート責任者となることで,常に新しい病院を発掘し,新しい若手医師の発表機会を創出している。
4.マニュアル,チェックリストの活用
会場設営や運営に必要な項目に関しては,毎回担当者が変わるため,反省会に出てきたミスを減らす目的で,表1,2のようなチェックリストを使用して,円滑な企画・運営が可能になるように配慮している。今後新しく院内・院外でカンファレンスを開きたい方はご参照いただきたい。
表1 会場準備チェックリスト |
表2 地域間ケースカンファレンス準備チェックリスト |
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