医学界新聞

2009.12.21

第4回医療の質・安全学会開催


 第4回医療の質・安全学会が11月21-23日,武田裕会長(阪大大学院)のもと,東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催された。重大な医療事故が続発した1999年から10年,わが国では事故防止へ向けてさまざまな対策が行われてきた。本学会では,これまでの10年の歩みの評価と今後の方向性をめぐり,白熱した議論が展開された。本紙では,医療安全教育に関するパネルディスカッションのようすを紹介する。


パネルディスカッションのようす
 医療安全のための新しい知識・技術・機器などを導入しても,現場の医療者がその目的や使用法を理解していなければ,かえって混乱と危険につながる可能性がある。パネルディスカッション「医療安全教育:教育の効果・効率・魅力を高めるための方法論と,実際の取り組みにおける技法」(座長=日本医療安全研究所・石川雅彦氏,東大・原田賢治氏)では,日々の業務で多忙な医療従事者などに,過剰な負担にならない効果的な安全教育を行うための方法が議論された。

真に効果的なe-learningとは

武田裕会長
 鈴木克明氏(熊本大)は,PDCAサイクルを繰り返し,優れた教育を組み立てるインストラクショナル・デザイン(ID)の手法について述べた。まず,学習意欲を高める4要素に,学習者の注意を引くこと,自分との関連性を感じさせること,学んでいく自信を与えること,満足感を与えることを挙げたID専門家の言葉を氏は示した。その上で,同大で氏が取り組む,e-l

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