連載
オープンサイエンス時代の論文出版(終了)
論文の購読料や掲載料が高騰し続けている。世界の潮流は最新の知見を誰もが享受できることを理想とする“オープンサイエンス”にあり,そのために仕方なく高額な費用を支払っている研究者も多いはずだ。研究者を取り巻く論文出版の状況は,今後どう変容していくのか。研究者兼大学図書館長の大隅氏が現状を分析しながら,これからの論文出版の在り方を考察していく。
大隅 典子(おおすみ・のりこ)氏 東北大学大学院医学系研究科発生発達神経科学分野 教授/同大附属図書館長
1985年東京医歯大歯学部を卒業後,同大大学院歯学研究科博士課程修了。同大大学院生体機能制御歯科学系発生機構制御学講座助手を経て,96年国立精神神経センター(当時)神経研究所室長。98年より東北大大学院医学系研究科教授。18年からは同大副学長並びに附属図書館長を務める。専門は発生生物学,分子神経科学,神経発生学。博士(歯学)。『理系女性の人生設計ガイド』(講談社),『個性学入門』(朝倉書店)など編著書多数。