- 看護
現場重視の新たな教育方法となる「出前授業」
寄稿 大野由美子
2024.07.09 医学界新聞(通常号):第3563号より
昨今,看護師の勤務形態の変化によって業務時間外の勉強会や院外研修会参加の負担に対する懸念の声が高まっている。当院でも各部署で基本的緩和ケアを推進している緩和ケアリンクナースから,勉強会支援へのニーズが高まっていた。このニーズに応える方策として,緩和医療センターでは,看護師たちが現場に出向き,緩和ケアの知識を提供する「出前授業」という取り組みを開始した。
出前授業で大事にしているコンセプトは,「業務時間内の15分間に,テーマと日時は現場の希望に合わせ,3人という少人数から対応する」である。業務時間内の15分間としたことで,受講者は日勤の合間に効率良く学習できる。また,短時間で満足度の高い授業を行う工夫として,テーマに関する代表的な事例をあらかじめ依頼者に挙げてもらうことで事例を通して理解ができるようなコンテンツを作成するほか,依頼者の意図を汲んだ内容になるよう事前に打ち合わせも重ねる。用いるスライドは質を保証できるよう,最新のガイドラインや関連学会の論文を参考に緩和医療センターの3人の看護師で作成している。実施後は,依頼者と受講者に簡単なアンケートを行い,結果を次に生かすようにしている。
当センターでは,出前授業のコンセプトを盛り込んだポップなポスターを作成し(図),気軽に依頼してもらえるよう,緩和ケアリンクナース会と院内の看護関連の会議...
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大野 由美子(おおの・ゆみこ)氏 大阪大学医学部附属病院緩和医療センター 副看護師長
1989年阪大医療技術短大(当時)を卒業後,阪大病院に入職。97年臨床を離れ阪大医学部保健学科に編入,2001年大阪府立大大学院看護学研究科(当時)を修了し,阪大病院に復職する。03年がん看護専門看護師の認定を受け,緩和ケアチームの立ち上げに携わる。21年より緩和医療センターで部署を横断したコンサルテーション活動や専門的緩和ケアの提供をしている。修士(看護学)。
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