医学界新聞

取材記事

2023.09.25 週刊医学界新聞(看護号):第3534号より

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写真 学術集会長を務めた別府千恵氏

 第27回日本看護管理学会学術集会が,2023年8月25~26日に別府千恵集会長(北里大病院:右写真)のもと,東京国際フォーラム(東京都千代田区)にて開催された。「混沌を解く――看護は何のために存在するかを問う」がテーマに掲げられ,全国から参加した多くの看護管理者らが活発な議論を交わした。集会後のオンデマンド配信は2023年9月13日~25日の期間で提供された。

◆会場での議論を通じて看護の輪郭を探る
 学術集会長講演に立った別府氏は,高齢化,医療費抑制の要請,COVID-19感染拡大等による業務量の増加や,テクノロジーの進化を含む社会の変動・流動化といった種々の要因により現在の看護を取り巻く状況が複雑で混沌としていることを概観。そうした現状を解くには看護のレゾンデートル(存在意義)を問うしかないと訴えた。2日間のプログラムは「看護とは何か」との問いを主眼に組まれ,基調講演「時代からの問い――私たちが向かうべき方向:WHO Global Strategic Direction for Nursing and Midwifery 2021-2025」,シンポジウム1「社会は看護に何を期待するか――看護を長年支える団体・企業から」,特別講演「看護における『療養上の世話』とは何か」,パネルディスカッション3「看護と業務の混沌を解く――看護師の業務は何によって看護となるのか」等,看護の輪郭を改めて探る多くの演目が催された。氏は,参加者各人がプログラムに参加し,思い思いに語り合うことで何らかの示唆を持ち帰ってほしいと,積極的な議論への参加を呼び掛けた。


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