医学界新聞

対談・座談会 山本一皓,吉川凛

2023.07.10 週刊医学界新聞(レジデント号):第3525号より

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 伝統として4年生が運営委員を務める東医体と西医体。しかし,今年度の運営委員は入学してから一度も大会を経験することなく運営を担っているため,例年以上に多くの困難に直面している。大会開催に向けた苦労と取り組み,大会成功への意気込みを聞いた。

吉川 西医体は2020年から3年連続で全面中止となっていて,今回が4年ぶりの開催となります。

山本 東医体も2020年から開催を取りやめてきました。昨年は一部の競技で再開したものの,夏の大会を実施したのは全23競技のうち6競技で,そのうち決勝戦まで行われたのはわずか3競技のみでした。東医体も西医体も,今年は4年ぶりの全面開催となるわけですね。

吉川 しかも私は2020年度入学なので,一度も西医体を経験したことがありません。他の運営委員会のメンバーも同様です。「参加経験のない大会を自ら運営する」という,前代未聞なことをやっています(笑)。

山本 私も2020年度入学の“コロナ直撃世代”です。順大の伝統として医学部1年次は寮生活となるはずでしたが,これも中止になりました。でも入学時に「君たちの世代が主幹になって4年後は東医体をやるよ」と言われたことは覚えていて,運営委員長の打診があった時は二つ返事で引き受けました。実際やってみると,なかなか大変ですが(笑)。

吉川 お互いに運営の苦労はありますよね。

山本 代々の先輩方の引き継ぎ資料があるおかげで,なんとか準備が進んでいるといったところでしょうか。

吉川 西医体は今年春頃から大会開催に向けての準備が本格化しました。最近は大会エントリーや宿泊予約等の業務に追われています。運営委員会のメンバーも部活動に参加しているので,部活動と大会運営業務を両立しています。他の運営委員が,部活動で日に日に肌が黒くなるのを見ていると,大会が近づいていることを実感します。

山本 東医体の運営委員も,今が一番忙しい時期ですね。部活動と大会運営業務,それにCBTとOSCEの対策にもそろそろ本腰を入れていかないとまずいです!

吉川 学業もおろそかにできないですね!

吉川 今の時期,医学部長や教育センター長,教務の方をはじめ先生方や卒業生の方から,西医体開催への期待を感じることが増えてきました。

山本 順大も今年が大会運営の主管ということで,東医体の理事を務める先生には特にお世話になっています。その他,事務の方やOB/OGの先輩方からの関心が高いです。運営本部長を務めていることで,学内でもいろんな人に会うたびに「頑張ってね」と声をかけてもらえます。

吉川 理事を務める先生の熱意はすごいですよね。阪大の先生は,理事会の中で最も長く理事を務めていることもあり,西医体に対して熱い思いを持たれています。他の先生方もご自身の医学生時代の思い出と重ねて,大会運営を温かく見守ってくださっています。

山本 本当に多くの方々に支えられているということを,大会運営を通して感じています。皆さんの期待に応えられる良い大会にしたいですね。

吉川 今年の西医体はこの3年間中止になってきた先輩方の思いと,これまで大会をつないできてくださった先輩方の思い,全てが詰まっている大会だと思っています。運営委員一同,入学してから一度も開催されていない西医体を運営するということに不安はありますが,参加される全競技の参加者が切磋琢磨し,交流を広げられる医学生としての一大イベントを提供できるよう頑張ります。

山本 私たち東医体運営本部も,共同で主管を担っている日大,埼玉医大,群馬大の委員の皆さんと共に,これまでの先代の人たちからのバトンを受け継ぎ,このバトンを次の世代へ良い形でつなぐためにも大会の成功に向けて頑張っていきます。

(了)


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第66回東医体運営本部運営本部長

順天堂大学医学部医学科4年生。所属するヨット部では主将を務め,アットホームな雰囲気を大事にして東医体での好成績をめざす。

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第75回西医体運営委員会後期委員長

大阪大学医学部医学科4年生。所属するバドミントン部では主務を務め,後輩への指導の他,部への貢献を大事にしている。

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