フレイル予防を効率的に行うポピュレーションアプローチの重要性
寄稿 葛谷雅文
2023.03.06 週刊医学界新聞(通常号):第3508号より
現在わが国はどの国も経験したことがない超高齢社会に突入している。今後はさらなる高齢者,特に後期高齢者の増加が見込まれており,高齢期においてできる限り心身の自立の維持をめざすこと,言い換えるといかに健康寿命を延伸するかが極めて重要である。
フレイルの対策は,今まで介護予防という観点でハイリスクな対象者をターゲットとしてきたものの,今後膨大な数の後期高齢者が増加する中でハイリスクアプローチだけでは十分でなく,広い裾野を考慮したポピュレーションアプローチが重要である。近年,専門職にはよく知られるようになったこの「フレイル」だが,国民に必ずしも広く周知されているわけではない。したがって,専門職だけでなく国民にこの概念を十分に理解してもらう。さらには,産官学民連携のまちづくりにおけるフレイル予防・対策の具体的な実践が,健康寿命延伸の鍵となる。
◆フレイル予防のポピュレーションアプローチに関する声明と提言の発表
上記の考えのもとに,一般財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会を事務局として...
この記事はログインすると全文を読むことができます。
医学書院IDをお持ちでない方は医学書院IDを取得(無料)ください。

葛谷 雅文(くずや・まさふみ)氏 名鉄病院 院長/フレイル予防啓発に関する有識者委員会 委員長
1983年大阪医大(当時)卒。89年名大大学院(老年医学)修了。91年米国立老化研究所に留学。名大医学部(老年科)助手,講師,助教授を経て,2011年名大大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学分野教授。14年より名大未来社会創造機構教授を兼任する。22年4月より現職。フレイル予防啓発に関する有識者委員会で委員長を務める。
いま話題の記事
-
対談・座談会 2026.01.16
-
医学界新聞プラス
生命の始まりに挑む ――「オスの卵子」が誕生した理由
林 克彦氏に聞くインタビュー 2026.01.16
-
医学界新聞プラス
[第14回]スライド撮影やハンズオンセミナーは,著作権と肖像権の問題をクリアしていれば学術集会の会場で自由に行えますか?
研究者・医療者としてのマナーを身につけよう 知的財産Q&A連載 2026.01.23
-
医学界新聞プラス
[第4回]喉の痛みに効く(感じがしやすい)! 桔梗湯を活用した簡単漢方うがい術
<<ジェネラリストBOOKS>>『診療ハック——知って得する臨床スキル 125』より連載 2025.04.24
-
医学界新聞プラス
[第1回]予後を予測する意味ってなんだろう?
『予後予測って結局どう勉強するのが正解なんですか?』より連載 2026.01.19
最新の記事
-
2026.01.13
-
新年号特集 免疫の謎を解き明かす カラー解説
マウスとヒトの知見が交差する免疫学寄稿 2026.01.13
-
新年号特集 免疫の謎を解き明かす
ノーベル生理学・医学賞 受賞記念インタビュー
制御性T細胞が問いかける,自己と非自己の境界線対談・座談会 2026.01.13
-
新年号特集 免疫の謎を解き明かす
ヒト免疫の解明は医療に何をもたらすのか対談・座談会 2026.01.13
-
新年号特集 免疫の謎を解き明かす
臨床免疫学が迎えるパラダイムシフトインタビュー 2026.01.13
開く
医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。