医学界新聞


緩和・支持・心のケア合同学術大会2020の話題から

2020.08.31



緩和ケアを担う医療者育成のために
緩和・支持・心のケア合同学術大会2020の話題から


 日本がんサポーティブケア学会,日本サイコオンコロジー学会,日本緩和医療学会の3学会合同による「緩和・支持・心のケア合同学術大会2020」(大会長=国立がん研究センター・内富庸介氏)が8月9~10日,「多様性,対話,そして利他」をテーマにWeb方式で開催された。本紙では,シンポジウム「緩和ケアを専門とする医療者の人材育成とそのための支援――緩和ケアの未来をつくる礎に」(座長=日医大病院・伊勢雄也氏,近畿大・小山敦子氏)の模様を紹介する。

 緩和ケアにかかわる医療者の,患者とのコミュニケーションが大切であると訴えたのは埼玉県立がんセンターの久保田靖子氏。コミュニケーション・スキル・トレーニング(CST)受講後の腫瘍内科医が診察した患者に抑うつが少ないことを示す論文〔PMID:24912901〕をスライドで示し,CSTの受講は患者の利益のみならず,医療者が患者と良好な関係を構築して人間関係の負担を軽減することにも有用性を発揮すると報告した。

 医療者のストレス・燃え尽き低減プログラム(MHALOプログラム)を紹介した慶大の藤澤大介氏は,がん・緩和ケア領域は他領域よりも医療者の心理ストレス・燃...

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