医学界新聞

2018.02.26



第32回日本がん看護学会開催


 第32回日本がん看護学会学術集会が2月3~4日,茅野香子会長(千葉県がんセンター)のもと,「変革の時代に求められるがん看護――くらしを支え尊厳をまもるための看護を問い直す」をテーマに開催された(会場=千葉市・幕張メッセ,他)。本紙では,患者の意向を尊重した終末期にするためのアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の活用と課題を議論したシンポジウム「早い段階から取り組むアドバンス・ケア・プランニング」(座長=京大大学院・田村恵子氏,NTT東日本関東病院・小澤桂子氏)の模様を報告する。


早期から,段階的・継続的なACPを

茅野香子会長
 ACPとは,将来の意思決定能力の低下に備えて,患者,家族,医療従事者等がケアや治療の在り方を事前に話し合うプロセスだ。座長の小澤氏は「がんの療養は意思決定の連続である」とし,ACPを終末期になってからではなく早期から始めることで患者の尊厳をまもるケアにつながると述べた。

 増島麻里子氏(千葉大大学院)は,欧州緩和ケア学会が2017年に発表したACPの定義(PMID:28884703)を紹介し,「話し合いを重ねること」,「意向を定期的に見直すこと」をポイントに挙げた。また,終末期について考えると患者は不安を感...

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