医学界新聞

2018.02.05



慢性低ナトリウム血症への積極的介入を

第21回日本病態栄養学会の話題から


山田祐一郎会長
 第21回日本病態栄養学会年次学術集会が1月12~14日,山田祐一郎会長(秋田大)のもと国立京都国際会館(京都市)において開催された。本紙では,椙村益久氏(藤田保衛大)による教育講演「電解質と栄養管理――低ナトリウム血症とQOLの低下及び生命予後の悪化との関連について」の概要を報告する。

慢性低Na血症から骨粗鬆症,歩行障害,認知機能障害に

 電解質異常症で最も頻度が高いのは低ナトリウム(Na)血症である。従来,急性低Na血症の場合は中枢神経症状を呈し重症化すれば死に至るため積極的な介入をするのに対し,慢性低Na血症の場合は治療介入せずに経過観察とされることも多かった。しかし近年になり,無症状あるいは症状が比較的軽度の慢性低Na血症の場合であっても,転倒・骨折やQOL低下,生命予後の悪化につなが...

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