医学界新聞

2016.07.18



第21回日本緩和医療学会開催


 第21回日本緩和医療学会学術大会(大会長=京府医大・細川豊史氏)が6月17~18日,「あなたらしさに寄り添って――“愛と思いやり……そしてユーモア……”」をテーマに,国立京都国際会館,他(京都市左京区)にて開催された。

疾患の特徴から,意思決定支援の在り方を考える

細川豊史大会長
 シンポジウム「非がん疾患における意思決定支援の問題点」(座長=北里大・荻野美恵子氏,いきいき在宅クリニック・横江由理子氏)では,緩和ケアに従事する医療者が,非がん疾患の患者や家族にかかわる際のポイントについて議論された。

 初めに登壇した看護師の高田弥寿子氏(国循)は,集中治療領域における心不全患者の意思決定支援について発表した。循環器疾患の「病みの軌跡」は,急性増悪を繰り返しながら最期は急速に悪化して亡くなる特徴があるため,ACP(Advance Care Planning)のタイミングが難しいとされる。また,急変により家族に悲嘆反応が生じることもある。そこで氏は,慢性心不全の場合は患者・家族と共に医療者が,「入院のたび」に将来のケア目標を再評価し,患者の望む人生を支えること([PMID: 22392529])が大切だと強調した。

 在宅の観点から心不全患者の緩和...

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