第16回日本クリニカルパス学会開催
2015.12.14
第16回 日本クリニカルパス学会開催
第16回日本クリニカルパス学会学術集会(会長=東京医療保健大・小西敏郎氏)が2015年11月13-14日,東京ベイ舞浜ホテルクラブリゾート(浦安市)で開催された。「未来に向けたクリニカルパス――スマートプラチナ時代の活用を探る」をテーマに掲げた今回,全国各地から約3000人の医療者が参加。本紙では,クリニカルパス(以下,パス)を活用した在宅医療体制の有効性が議論されたシンポジウム「地域連携とクリニカルパス――優しい在宅医療体制をつくる ケアサイクルの理解」(座長=石川県立中央病院・久保実氏,縁結実・重田由美氏)の模様を報告する。
小西敏郎会長 |
パスの活用で,人々に優しい在宅医療体制の構築を
まず基調講演として長谷川敏彦氏(未来医療研究機構)が,今後日本の医療が迎える転換点について解説した。施設間連携,地域-施設間連携と変遷してきた日本の医療連携体制。しかしながら,こうした連携は疾病をベースとして治癒をめざすものであり,認知症や脳梗塞の後遺症といった,治癒が困難な疾病を抱えて生きる人が増加する現代の実情にはそぐわないのではないかとの懸念を示した。氏は,ケアの軸足が医療機関から地域へと移りつつある今,必要になるのは連携ではなく支援をつなぐことであり,ケアを「統合」することの重要性を強調。連携の在り方が変化していく中で,医療の転換期をつなぐツールとして誕生したパスの概念も変えていく必要があると語った。そして未来に対する展望を持って,新時代のパスや連携を作り出してほしいと呼び掛けた。
続いて登壇した五味...
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