医学界新聞

2015.06.29



世界医学サミット京都会合2015開催


開会式挨拶Detlev Ganten氏(WHS代表)
 わが国初の世界医学サミット(World Health Summit:以下,WHS)Regional Meeting Asiaが,4月13-14日,国立京都国際会館(京都市)で開催され,世界各国から600人以上の参加者を集めた。

 WHSは,世界有数の医科大学で構成されたM8 Allianceが企画・運営する国際会議である。2009年以来,毎年10月にベルリンで開催され,健康や医療を取り巻く諸課題について議論を深めている。今回のRegional Meeting は発足当初から日本を代表して参加している京都大学が主催した(会長=京大・湊長博氏,同・福原俊一氏)。

キーワードは,「健康長寿」

 今大会の大テーマは「Resilienceを医療に――医学アカデミアの社会的責任」。テーマはさらに,「超高齢社会への挑戦」「自然災害への対応と準備」「次世代リーダーシップの育成」の3つの主要なトピックスに分かれた。

 世界に先駆けて未曽有の少子超高齢社会に突入した日本は,世界の近未来の問題を凝縮しており,健康長寿をどのように維持・達成するかは世界の最大の関心事といえる。また,日本は世界一の長寿国ではあるものの,健康長寿となると世界一ではなくなるという課題も抱えている。多くの高齢者が人生の中で長い要介護期間(不健康寿命)を過ごしていることは,本人,家族,社会の大きな負担となっている。その観点から注目を集めたのは「近未来の医療を支えるプライマリ・ケア」(座長=日本プライマリ・ケア連合学会・丸山泉氏,米イン...

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