2014年度保助看国家試験合格発表
2015.04.27
2014年度保助看国家試験合格発表
看護師国家試験の合格者数は過去最多5万4871人
厚労省は3月25日,2014年度の第101回保健師国家試験,第98回助産師国家試験および第104回看護師国家試験の合格者を発表した。
写真左 自分の受験番号を探す受験者 写真右 笑顔を見せる合格者たち=いずれも東京・厚労省にて |
合格率は,保健師99.4%,助産師99.9%,看護師90.0%で,保健師,助産師,看護師いずれも前年を上回った。学校区分による合格状況を本紙7面に示す。
看護師国家試験では,「設問の状況設定が不十分であり,正解が得られない」という理由により採点対象から除外となった問題が1問あった。保健師国家試験では,複数の選択肢を正解として採点した問題,不正解の受験者については採点対象から除外した問題が,各1問あった。
経済連携協定(EPA)により来日した看護師候補者からの合格者は,2014年より受け入れが開始されたベトナムと,インドネシア,フィリピンの3か国合計で26人が合格。4年ぶりに30人を下回る結果になった。
合格発表会場の一つとなった東京・厚労省講堂には,受験者やその家族,学校関係者,病院関係者らが多数詰め掛けた。14時の発表時間になると,受験者らが一斉に合格番号の記された資料と自分の受験番号を照合した。会場には歓声があふれ,友人と記念撮影をしたり,家族や教員に笑顔で報告する姿が見られた。
取材に応じた看護師国家試験合格者は,「試験内容は例年より難しく感じた」と口をそろえた。都内の看護専門学校の教員は,「出題傾向に前回からの大きな変更はなかった」と述べた上で,「臨床の場面を意識して,計算問題や写真・イラストの問題の対策をしてきてよかった」と安堵の表情を見せた。
表 保助看国試合格者数・合格率の推移 |
第104回看護師国家試験の出題傾向分析
斉藤 由美(東京アカデミー東京校 講師) ◆必修問題について 全般的に過去問題に類似した出題が多く,適切な難易度であった。ただし,「AM21:生理食塩水の塩化ナトリウム濃度はどれか」のように,常識ではあるが過去に出題されたことがない問題は正答率が低い。薬剤の問題「AM22:血中濃度を確認する必要性が最も高い医薬品はどれか」は,実習で接することの多い臨床的な問題だ。現場でよく使用されている薬剤は,今後も勉強をしておく必要がある。また,「AM14:呼吸困難とはどれか」のように,設問のしかたが新しい問題もあった。 ◆一般問題について 難易度は適切な問題が多かった。しかし,複数分野の知識を統合して答えを導く問題があったため,丸暗記のみで挑んだ学生は難化したと感じたかもしれない。特に5肢択2問題は選びにくかったのではないかと思われる。視覚教材問題として,X線写真から疾患や心胸郭比をみる問題(AM38,AM29)があった。今後も画像診断は出題される可能性があるため,画像も勉強しておく必要がある。「看護の統合と実践」は昨年同様,出題基準別に満遍なく出題され,難易度も適切だった。その他,Eisenmenger症候群や,高齢者総合機能評価(CGA),Sheehan症候群,補聴器の種類など,新しい言葉や過去問題にはない言葉が選択肢に多くあり,学生は難しいと感じたようである。 ◆状況設定問題について 昨年は「看護師として何をするのか」の問いが多かった。今年は「疾患について」と「何をするのか」の問題がバランスよく出題された。ストーリーがさらに臨床現場を意識しており,ますます実習での学びが大切となってくる。また,実際に現場で行っている検査名や分類も多く出題されており,JCSについては,変化を読み取らせる問題が定番化してきている。斜視手術後の男児や白血病治療維持期の女児の母親に対する説明(AM105,PM105)は,実習で体験できなかった学生には難しかったかもしれない。実習中に多くの疾患にかかわり,思考し,理解することが大切である。 第101回以降,解剖生理から疾患の病態を考え,病態から患者に何をするのか,一連の流れを問われることが定番化してきている。学んださまざまな知識をリンクさせて思考できるように教育していくことが重要である。 |
2014年度保助看国試の合格基準 | |
|
■2014年度保助看国家試験合格状況
第101回保健師国家試験合格状況 |
第98回助産師国家試験合格状況 |
第104回看護師国家試験合格状況 |
いま話題の記事
-
医学界新聞プラス
[第1回]心エコーレポートの見方をざっくり教えてください
『循環器病棟の業務が全然わからないので、うし先生に聞いてみた。』より連載 2024.04.26
-
PT(プロトロンビン時間)―APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)(佐守友博)
連載 2011.10.10
-
事例で学ぶくすりの落とし穴
[第7回] 薬物血中濃度モニタリングのタイミング連載 2021.01.25
-
寄稿 2016.03.07
-
連載 2010.09.06
最新の記事
-
医学界新聞プラス
[第3回]腰部脊柱管狭窄症_保存的リハビリテーション
『保存から術後まで 脊椎疾患のリハビリテーション[Web動画付]』より連載 2024.10.07
-
医学界新聞プラス
[第2回]自施設に合ったSNSを選ぼう(前編)
SNSで差をつけろ! 医療機関のための「新」広報戦略連載 2024.10.04
-
取材記事 2024.10.04
-
医学界新聞プラス
[第2回]腰部脊柱管狭窄症_治療の概要
『保存から術後まで 脊椎疾患のリハビリテーション[Web動画付]』より連載 2024.09.30
-
取材記事 2024.09.27
開く
医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。