第22回総合リハビリテーション賞授賞式
2014.12.08
第22回総合リハビリテーション賞決定
![]() |
杉山統哉氏 |
本賞は,『総合リハビリテーション』誌編集顧問の上田敏氏が東大を退官される折(1993年)に金原一郎記念医学医療振興財団に寄付された基金を原資として発足。今回は,2013年発行の『総合リハビリテーション』誌に掲載された投稿論文40編を選考対象とし,最も優れた論文に贈られた。
杉山氏らの論文は,リハビリテーション患者の多施設登録データを用いて,家族・友人などの介護者による社会的サポート(介護力)と歩行自立度の関連を明らかにしたもの。氏らは,入院時歩行不能で選択基準を満たした9病院813人の急性期脳卒中患者のデータを分析。その結果,介護力がない場合と比較して,介護力がある患者が歩行自立する確率は2倍となり,介護力は自宅退院のみならず歩行自立にも影響する可能性が示唆された。
『総合リハビリテーション』誌編集顧問の伊藤利之氏(横浜市総合リハビリテーションセンター)は,「本研究は机上の研究と言えるが,家庭での介護力と歩行自立度との関連を直接的に解析しようとした点が,臨床に根差した素晴らしい着眼点であった。また,論文作成の技術という点においても高く評価された」と,授賞理由を述べた。受賞のあいさつに立った杉山氏は,「伝統ある総合リハビリテーション賞を受賞できたのは周囲の協力があったからこそ。この賞に恥じないよう,今後も努力を続けていきたい」と語った。
『総合リハビリテーション』誌では本年も,掲載された投稿論文から第23回「総合リハビリテーション賞」を選定する。詳細については,『総合リハビリテーション』誌投稿規定を参照されたい。
いま話題の記事
-
事例で学ぶくすりの落とし穴
[第7回] 薬物血中濃度モニタリングのタイミング連載 2021.01.25
-
医学界新聞プラス
[第2回]アセトアミノフェン経口製剤(カロナールⓇ)は 空腹時に服薬することが可能か?
『医薬品情報のひきだし』より連載 2022.08.05
-
寄稿 2016.03.07
-
連載 2010.09.06
-
人工呼吸器の使いかた(2) 初期設定と人工呼吸器モード(大野博司)
連載 2010.11.08
最新の記事
-
医学界新聞プラス
[第1回]BQ11 要介護高齢者の栄養障害(低栄養・過栄養)の危険因子は何か?
『生活期におけるリハビリテーション・栄養・口腔管理の協働に関するケアガイドライン』より2024.07.26
-
2024.07.26
-
取材記事 2024.07.22
-
医学界新聞プラス
[第3回]半月板損傷の術後リハビリテーション 手術後3か月以降まで
『こんなときどうする!? 整形外科術後リハビリテーションのすすめかた 第2集』より連載 2024.07.19
-
スポーツ医学を学生主導で専門的に学ぶ
順天堂大学スポーツ医学塾 特別セミナー開催取材記事 2024.07.19
開く
医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。