医学界新聞

インタビュー

2014.03.24

【interview】

権平くみ子氏(看護協会ちば訪問看護ステーション所長)に聞く

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[特集]"新卒"訪問看護師を現場で育てる


―― 新卒者の受け入れの導入前後で印象は変わりましたか。

権平 初めは漠然と難しいのではないかと考えていました。対象となる利用者は,小児から高齢者まで年齢が幅広いことに加え,難病や障がい,終末期,いくつもの疾患を抱えているケースと非常に多様です。複雑な医療処置が求められる場合であっても,1人で判断を下して処置に当たらねばいけませんし,「あちらの利用者さんで通用したことが,こちらの利用者さんでは通用しない」なんてことも日常茶飯事。通常業務に追われながら,きめ細やかな教育を行い,こうした状況に対応できるように育てていけるものか,わからなかったんです。

 ただ今回,新卒者を受け入れてみてむしろ「育てやすい」と感じました。これまでは基本的に病院での臨床経験のある方を採用していたのですが,そうした方々が力を十分に発揮できないケースもよくあった。利用者さんの「生活の場」に入り,多職種と連携しながら医療・介護・生活を統合していく訪問看護師の仕事に,病院という「治療の場」での看護に慣れ親しんだ看護師がなじむのは簡単ではないようなのですね。でも,「訪問看護師になりたい」という一心...

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