医学界新聞

2012.04.09

第106回医師国家試験合格者発表

3年ぶりに合格率90%を超える


■第106回医師国家試験合格者発表

受験者数微減の一方,合格者数はわずかに増える

 第106回医師国家試験(2月11-13日実施)の合格者が,3月19日,厚労省より発表された。受験者数は8521人と前回より90人減少した一方,合格者は7688人と,前回に比べ2人増加。合格率は90.2%となり,3年ぶりに90%の大台を超えた。また,女性受験者の合格率は92.4%と,男性受験者の合格率(89.2%)に比し,高水準を維持し続けている。

第106回医師国家試験学校別合格者状況

 

医師国家試験の回数別合格者数の推移

 

医師国家試験男女別合格者数等の推移

実践力を問われる傾向は今年も継続

 発表会場では,自分の受験番号を見つけ,友人らと喜び合ったり,記念撮影をする合格者の姿が随所で見受けられた。

 試験内容について尋ねると,「過去問に比べ易化したように感じる」「まれな疾患ではなく,コモンディジーズについて基本的な対応を問う問題が多く出た」といった声が聞かれた。「所見と疾患を1対1で対応させるのではなく,現時点で考えられる疾患を挙げさせる問題が増えている」という印象を語った合格者もおり,臨床現場における実践力が問われる傾向は,年々強まっているようだ。

 なお,ここ数回の試験で10-20問程度生じていた「採点除外等の取り扱いとした問題」は,正解が2通り認められた1問にとどまった。

◆第106回医師国家試験 合格基準

 一般問題を1問1点,臨床実地問題を1問3点としたとき
(1) 必修問題については,200点中160点以上
(2) 必修問題を除いた一般問題および臨床実地問題については,
 一般問題:200点中134点以上
 臨床実地問題:600点中427点以上
(3) 禁忌肢問題選択数は,3問以下

そろって合格し,晴れやかな笑顔で取材に応じた受験者ら=東京・厚労省にて

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