医学界新聞

2012.01.30

都道府県のがん対策推進を考える


シンポジウムのもよう
 がん医療水準均てん化推進事業に基づく国際シンポジウム「わが国の都道府県のがん対策推進を考える」が2011年12月12日,国立がん研究センター国際研究交流会館(東京都中央区)にて開催された。本紙では,がん対策推進基本計画に基づき各都道府県でがん対策推進計画とそのアクションプランが策定されるなか,効果的ながん対策の進め方を議論したパネルディスカッション「わが国の都道府県のがん対策の進め方」(座長=国立がん研究センター・渡邊清高氏)のもようを報告する。

 最初に登壇した今井博久氏(国立保健医療科学院)は,各都道府県のがん対策推進計画の評価を目的に実施した調査について報告した。結果,各都道府県には「現状分析」「がん予防」「がん検診」などがん対策の各領域で大きな格差があることが示されたとして,がん医療の均てん化推進にはボトムアップしていくことが必要と強調。一方,各都道府県から国に求められていたのは,疫学や統計手法などの技術的支援,取り組みの情報交換の場,検診

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