医学界新聞

2011.11.14

第39回日本救急医学会開催


 第39回日本救急医学会が10月18-20日,行岡哲男会長(東医大)のもと,京王プラザホテル(東京都新宿区)他にて開催された。「救急医学のルネサンス――われわれは,知を尊ぶ,しかし,溺れることなしに」をテーマに掲げた今回は,近年エビデンスの蓄積が進む救急医学の現状を共有するとともに,個々の患者に向けたより適切な治療をいかに提供していくか,救急医学の本質を問い直す演題が並んだ。本紙では,その一部を紹介する。


 主題演題セッション「救急医学教育のこれからに向けて」(司会=近畿大病院・平出敦氏)では,救急医学教育に関する11題の演題が発表され,会場の参加者も交えながら,今後の救急医学教育の在り方が議論された。

現場で経験できない技能をいかに効果的に身につけるか

行岡哲男会長
 救急手技・処置は緊急性が高く,難易度が高いことから,技術の習得が難しい。若手医師がoff-the-job trainingによって技術の習得を補完するための方策として佐藤幸男氏(慶大)が紹介したのは,同大で取り組んでいる3D映像を利用した教育。解剖学教室と共同で救急診療に必要な手技に関する解剖の様子を奥行きのある3D映像で提供することで,より臨場感のある教育を提供できる可能性を示唆した。

 六車崇氏(国立成育医療研究センター)は,小児蘇生のシミュレーション実習とその効果の測定結果を報告。手技直前の実...

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