医学界新聞

2011.09.26

第15回日本看護管理学会開催


 第15回日本看護管理学会が8月26-27日に坂本すが大会長(日看協/東京医療保健大)のもと,京王プラザホテル(東京都新宿区)にて開催された。今回のテーマは「先をよむ」。団塊世代の高齢化とともに2025年には受療率,2030年には死亡者数のピークを迎えることが予想されるなか,今学会では,医療にとって“未知との遭遇”とも言えるこの状況を乗り切るための新たな看護の価値の創造をめざした多くの演題が並んだ。

 本紙では,この「先をよむ」をテーマに看護師のアイデンティティについて考察した坂本氏による大会長講演のもようを報告する。

◆看護師が自信を取り戻すために

坂本すが大会長
 講演の冒頭で「医療を取り巻く環境の変化とともに,看護師のアイデンティティが危機に陥っている」と訴えた坂本氏。氏は本講演で,医療環境の変化を踏まえながら看護師が自信を取り戻すための方策を展開した。

 少子高齢化が急速に進む現在。死亡者数が急増する一方,自宅で死を迎える人口の割合は依然として低いことから,看取りの場所が将来圧倒的に不足すると予想されている。氏は,この問題の解決には,急性期に医療の重点を置くだけではなく,医療の機能分化に合わせ医療資源の分配を適正に行うことが必要と提案。「各現場が責任を持ってそれぞれの...

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