医学界新聞

2011.09.05

第75回日本循環器学会開催


小川聡会長
 第75回日本循環器学会が8月3-4日,小川聡会長(慶大名誉教授/国際医療福祉大三田病院)のもと,パシフィコ横浜(横浜市)他にて開催された。3月に予定されていた本学会は東日本大震災後,一度中止となったが,循環器領域の学術研究と診療の向上への歩みをとどめてはならないと,規模縮小・プログラム再編を経て実施。「世界を先導する循環器病学をめざして」をテーマに,循環器領域の最新の知見が多数取り上げられた。

◆冠攣縮は見逃されていないか

 狭心症など虚血性心疾患の成因に重要とされる冠攣縮。日本人は欧米人と比較し,冠攣縮性狭心症(VSA)の発症率が高いことが報告されてきた。しかし,冠動脈造影検査,冠動脈インターベンション治療が主流となるなか,冠攣縮誘発負荷試験の施行率は低下傾向にあり,見逃されている恐れが指摘されている。2008年には「冠攣縮性狭心症の診断と治療に関するガイドライン」が策定されるなど,再考を促す動きが見られる。シンポジウム「冠攣縮の最新の知見」(座長=熊本大・小川久雄氏,東北大・下川宏明氏)では,日本人の冠攣縮に...

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