医学界新聞

2011.06.13

女性外科医のキャリアと子育て


 厚労省成育医療研究「女性医療従事者の支援に関する研究」研究班によるシンポジウム「外科医としての私の歩み」(座長=女子医大総合研究所・竹宮孝子氏)が4月23日,女子医大病院(東京都新宿区)で開催され,母であり外科医である女性医師3名が,自身の経験を語った。

シンポジウムのもよう
 乳腺外科医の川瀬和美氏(慈恵医大)は,三井記念病院初の女性外科レジデント,帆船日本丸での船医などの経歴を持つ。氏は米国への研究留学時,結婚後も外科で働く女性医師や,家庭を大切にする男性医師の姿を目にして結婚・出産を決めたこと,出産後,家族ぐるみで臨床留学したことなどを述懐した。帰国後は学会や大学での女性医師支援に取り組むかたわら,第二子の出産も経験。チャレンジ精神で人生を歩んできたと明かした。

 同じく乳腺外科医の明石定子氏(国立がん研究センター中央病院)は,がん専門病院でのキャリアアップについて語った。氏は外科スタッフとして臨床・教育や研究に注力しつつ,卒後12年目で出産。飛び込みの救急患者がいない,緊急呼び出しが少ないなどがん専門病院の特徴が,子育てではメリットとなったという。キャリアを積んでからの出産には,勤務時...

この記事はログインすると全文を読むことができます。
医学書院IDをお持ちでない方は医学書院IDを取得(無料)ください。

開く

医学書院IDの登録設定により、
更新通知をメールで受け取れます。

医学界新聞公式SNS

  • Facebook